機械工学科伊藤講師、国際会議
    において最優秀賞受賞


 防衛大学校機械工学科の伊藤慎一郎講師は、6月21日〜23日
フランスで開催された第9回世界水泳医学バイオメカニズムシンポ
ジウムにおいて、奥野景介早稲田大学助教授(前防衛大学校体育学
教育室)と共同研究した「水泳におけるアームストロークの流体力
学的考察」により最優秀賞(The Best Conference Award)を受賞
した。

 伊藤講師は、今まで数多くの研究者、水泳指導者等によって支持
されていた「自由形腕のSの字を書く泳法」理論を33年ぶりにひ
っくり返すこととなる「水をまっすぐ後ろに押す泳法」が最速の泳
法(推進力最大)であるということを理論的に証明した。たまたま
世界のトップスイマーであるイアンソープ、グランハケットの泳ぎ
を観察すると伊藤講師の提唱している泳ぎに極似しており、その理
論の裏付けにもなった。

 同講師は、4年ごとに開催される水泳バイオメカニクス関係で最
もメジャーな国際会議に初参加して、日本人初の最優秀賞を受賞し
たものである。

                   【論文の要旨】
 
 腕から発生する推進力発生メカニズムから考えて揚力と抗力を利
用するために今までの競泳自由形腕のかき方は、図1に示すような
S字を書くように泳ぐのがベストであるとされてきた。
 しかしながら泳ぎにはエネルギー最小(最大効率)と推進力最大
の2つの最適モードがあることは着目されていなかった。

 今回、実際に手の揚抗力曲線を使ってそれぞれのモードでどのよ
うなかき方になるかを計算した。すると、従来言われてきた熟練者
に見られるベストの泳法はエネルギー最小(最大効率)であり、競
泳用の推進力を最大に得るには、図2に示す「水をまっすぐに後ろ
に押す泳法」であることがわかった。 
  
   
 図1                      図2   

 一般用のエネルギー最小の泳法 競泳用の推進力最大の泳法     (Sの字を書く)*1 (水をまっすぐ後ろに押す)*2

Reference:
1: Francesco Stefanon, http://www.geocities.com/hotsprings/3257/swimming.html
2: E. W. Maglischo, Swimming Even Faster, Mayfield Publishing