LEAP製作日記



昨年度 
 本科生が室内飛行ロボットコンテストに参加


          写真提供: Robot Watch


2007年11月20日 
上記大会に出場した本科生に現在マイコンの使い方を教えてます。
彼らに刺激され、飛行船部門で大会に参加します。
コンセプトとしては、誰でも簡単に操作可能なものを目指します。




2007年11月24日

試作基板1号完成



学内の某行事のため、急遽飛行船ラジコンの製作を依頼されました。
その行事が1週間と期間的に厳しいため、センサなどは付けず、単純な4chのモータドライバー回路を作りました。
とりあえず、前進と左右旋回のミキシング機能を盛り込んでます。




2007年11月26日

試作エンベロップ完成



学内行事のため、昨年度出場した本科生に、試作エンベロップを作ってもらいました。
使い回すことを考慮して、大会サイズぎりぎりの大きさで設計しました。
急拵えのため、かなりしわしわです。
浮力は174gでした。



2007年11月27日

試作機体1号完成



試作基板1号と試作エンベロップを組み合わせて試作機体1号がどうにか完成しました。
ペイロードが浮力より重いため、20gFほど垂直方向のモーターが推力を発生してどうにか浮きます。
しかし、各速度の減衰がかなりゆっくりでまた上昇のためのモータが絶えず回っているため、
反トルクによりヨー方向に回転モーメントが発生し、右に回転し続けます。
センサー等は搭載しておらず、何もフィードバックもかけていないので、
操縦は慣性との戦いです。



2007年12月1日

次期制御回路製作中



試作基板1号の操縦性の悪さを改善するために、次期制御回路の要素試験を現在行っています。
前回の機体の操縦の難しさは、

1.  まず高度の制御を手動で行っていた点、
2.  高度制御用モータの動作に起因するヨーモーメントの発生
3.  前進や旋回に伴う、ピッチングの誘発で前後進・旋回用モータの推力が高度方向に影響している

ことが考えられます。
そこで次期制御回路では、

1 高度保持の自動化
2 ピッチ、ヨーダンパを装備

盛り込みます。



2008年1月8日

超音波高度計機能・精度試験



次期制御回路では、高度自動保持機能を実装したいと考えております。
現在高度センサは大きさ、質量、対象とする距離を考えると超音波による距離測定が最適と考えております。
具備したい用件として距離は最大7mまでは検出したいです。
そのため、超音波発振からの時間によって受信機の増幅器のゲインを可変する仕組みを組み込みました。
 左の写真はそのゲインスケジューリングを決定する実験の様子です。
廊下の壁を地面に見立ててそれぞれの距離での受信波形を計測しています。



2008年1月28日

推力測定



左の様な簡単な装置を作成し、モータ−の推力を測定しました。



2008年2月14日

制御基板完成



制御基板が完成しました。

機能としては、

超音波距離計×4ch
3軸角速度
3軸加速度
モーター4chドライブ
ZigBeeによる無線通信

です。
高度方向の超音波センサは基板に実装してますが、他に超音波センサを用意すれば、
あと3つの距離を測定できます。たとえば、前と左右に付ければ障害物衝突回避ができます。
ヨーダンパとピッチダンパを備えます。



2008年2月15日

制御ゲイン調整



高度制御は、PD制御で制御させてます。
ピッチ、ヨーではP制御させてます。
そのゲインを調整しました。



2008年2月25日

エンベロップ作成

大会用にエンベロップを新調しました。
素材:クラレ エバール 厚さ12μm
質量:74g
浮力:244g
体積:0.32m^3



2008年3月3日

ジンバルカメラ及びコントロール系完成

HMD連動.wmv

室内飛行ロボットコンテストでは小型カメラを搭載しなければなりません。
これまでの出場機体を見てみるとカメラは、固定されるケースが多いようです。
カメラの画角の自由度が広がれば、その場で多くの文字を読み取ることができると考え、ジンバルカメラを作りました。
自由度はチルドとパンの2つで可動範囲はチルドが-90degから-10deg
パンが-45degから+45deg
です。

そのカメラの操作は、HMD(ヘットマウントディスプレイ)のヘットトラッキング機能を利用して、
操縦者の頭の動きと連動させれば良いと考えました。
今回飛行船の操縦に、市販ラジコンの6ch送受信機を使用しており、そのうち3chを操縦に使用しております。
まだ3ch余っているので、プロポのトレーナ機能を利用して2chをHMDの角度信号にオーバーライドさせて
送信機から送信させてます。
軽量化のため、ジンバルはバルサで製作しました。
そのため見た目はあまり良くないです。
ジンバル自体の重さは、24gです。
動画を見ていただくとわかるとおもいますが、よく操縦者の頭と連動していると思います。
難点としては、操縦者が端からみると頭が悪そうにみえることです。



2008年3月9日

LEAP完成

LEAP全景.wmv
LEAP飛行.wmv

大会出場機体が完成しました。
試作1号機に比べ、操縦が大幅に楽になりました。
特に高度は、プロポにより高度を指定すれば後は何もしなくても機体が自動的に保持します。
高度制御用モーターの反トルクの影響もなくなりました。
ヨー方向はプロポにより、角速度を指定します。
よって中立に戻せば、その時点で旋回が終わります。

機体緒元

全長:145cm
全高:89cm
全幅:75cm
ゴンドラ重量:235g
モータ:GWS社:EDP-20B
     高度・ピッチ制御モータ×2
     前後進・ヨー制御モータ×2
マイクロコンピュータ:Microchip社 dsPIC30F6010A
電源:ハイペリオン製:HP-LVX0300-2S 7.2v 300mAh 2c

エンベロップ機体緒元

素材:クラレ エバール 厚さ12μm
質量:74g
浮力:307g
体積:0.32m^3