研究室OBの感想・アドバイス


1.
防大研究科は,一時的に部隊勤務から離れ研究に集中できる数少ない機会です.部隊勤務経験が少なくなることを遅れと感じる必要はありません.問題発見から解決の思考過程は,部隊でも役に立っており,この経験は間違いなく自分の力になっています.また,自分の時間が多くあります.この時間を有効に使い,研究はもちろんのこと,勉強に遊びに恋愛に,様々なことに挑戦し,自らの教養を高める事ができました. この研究室は大型2段式軽ガス銃という実験装置を使い,衝突実験を行っています.衝突により形成された様々なクレーターを解析し,その要因を考察することが中心です.エクセル等データの解析が得意な方にお勧めです.


2.
高速弾道研究室では,全国的に所有している大学が少ない「大型2段式加速装置」という実験装置を使って非常に貴重な超高速弾道の実験が出来ます.また,JAXAにおいて他大学大学院の学生と共同で実習実験を行ったり,当研究室で作成した試料を技術研究本部の装置を使って解析したり,さらに研究発表のために衝撃波シンポジウムに参加したりと,外部との様々な交流があります.「弾道」に興味があるという方は是非どうぞ!


3.
高速弾道学研究室は,すべてが揃った研究室だと思います.つまり,
1. 研究に打ち込める興味深いテーマ(宇宙ステーションのスペースデブリ対策等),
2. 理論を実証するための実験器材(飛翔体加速・衝突装置),
3. 実証実験をその場観察するための各種観測装置(ウルトラハイスピードカメラやX線撮影装置),
4. 実証結果と理論を結び付けるシミュレーション,
5. 最後にそれらを有機的につなぎ,導いて下さる教授陣
です.
秒速数キロメートルという超高速の物体が衝突する,ほんの数マイクロ秒間の現象を目の当たりにしながら,それを突き詰めていく研究はエキサイティングな本当にやりがいのあるものです.私も充実した2年間を過ごせました.”一所懸命”に没頭できる研究室です.


4.
自分は学士と修士でお世話になりました.ある物事に対して2年間じっくり時間をかけてやりきれる環境はなかなか与えられないと思い,研究科学生として本科時と同じ研究室を希望しました.
自衛官として任官して実務経験を積む中で,本科時にいろいろと勉強しておけば良かったと思っていましたので,研究科在学中は幅広く勉強することができたと感じています.厳しい時もありましたが,新しいことを作り出す実行力みたいなものが本当に鍛えられた充実した2年間だったと思います.


5.
応用弾道研究室では,弾道学や超高圧物理といった専門的な知識はもちろんのこと,実験を通じて幅広い知識を身に付けることが出来ました.
弾道学は自衛隊装備品の研究開発に直結する分野であり,ここで学んだ知識をそのまま活かせる職務もあります.異なる分野の研究開発職務に従事することになったとしても,ここで学んだ知識は必ず活きてきます.現在,私も弾道学とは異なる分野の研究開発の職務に従事していますが,本研究室で学んだ知識を活用する場面が多々あります.
自衛隊装備品の研究開発に直結する分野を学びたい,幅広い知識を身に付けたいという方には本研究室をお薦めします.


6.
防大研究科は,多忙な部隊勤務の中にあって自分の勉強にのみ時間を費やせる非常に良い機会です.中には,任官して最も部隊経験を積まなければならない時期に・・・,という意見もありますが,私はこの期間の研究や物事の考え方を養うことは今の勤務にも非常に役に立っていると思います.
特に,弾道学分野は戦車の装甲や宇宙関連など自衛官にとっても興味を引くテーマが多く,また,実験が主体となることから自分で旋盤を操作して機械加工を行い,電気回路を組み、さらに実験データの解析まで行うため,様々な知識及び技能が自然と身につきます.ひたすら計算式を解いてデータを解析するだけのデスクワークが苦手な体育会系の方にはお薦めです.


7.
防衛大学校理工学研究科の2年間の研修は部隊勤務と同様に非常に密度が濃く充実したものです.部隊での職務から離れ,本科の卒研をイメージすると部隊での仕事と全く異なることをやることになると考えてしまうかもしれませんが,勤務環境が変わることと仕事内容が変わるだけであり,研究のアプローチや問題解決の方法などは部隊で仕事をする上での考え方と大きく変わりません.
本研究室での研究は実験の実施から結果の解析まで決して簡単ではありません.しかし,研究を進める上で生じた様々な問題を解決していくことで育まれる能力は卒業後の自衛隊での勤務において強力な武器となると考えます.本研究室を希望されることをお勧めします.


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