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  火薬というと、「爆弾」をイメージして危険な物質であり、取扱いにくいと考えている方が多いと思いますが、建設、医療、宇宙開発などのさまざまな分野で使用されており、利用価値がある高エネルギー物質の一つです。知識を持って取扱えば安全で、社会にとって有用な物質です。

  火薬類の使用は、火薬類取締法によって規制されています。火薬類取締法では、火薬類を火薬・爆薬・火工品の3つに分類しています。物体を飛翔させるために使用される火薬類、例えばロケット推進薬や物体を発射させる発射薬は火薬に分類されます。トリニトロトルエン、ニトログリセリン、プラスチック爆薬などの物体を破壊するために使用する火薬類は、爆薬に分類されます。花火は火工品に分類され、最も馴染みのある火薬類といえます。

  火薬学は火薬類に秘められたエネルギーを、目的に応じて効率よく解放させるための学問です。当教育研究分野では、卒業後には幹部自衛官になる防大生に対して、火薬類に関する教育をするとともに、火薬類の利用範囲を広げるために、火薬類を製造し、その分解・燃焼・爆轟のメカニズムを解明・制御し、火薬類が持つエネルギーを効率よく取り出すための研究をしています。

研究例:固体ロケット用推進薬に関する研究

  固体ロケット用推進薬の一つにコンポジット推進薬があり、これは火薬に分類されます。推進薬が燃焼の際に発生する熱とガスによって、ロケットを飛翔させます。コンポジット推進薬は粉末酸化剤と液体高分子化合物を混合・硬化させた物です。この推進薬の性能は、その成分の物理的・化学的性質と組成比によって変化させることができます。ロケットの用途に応じて、多様な性能の推進薬が必要とされています。当研究室では、さまざまな種類の酸化剤・高分子化合物・その他添加物を用いて推進薬を製造し、それらの熱分解性及び燃焼特性を調べるとともに、機械的特性も調べています。