防衛大学校 通信工学科

光通信工学講座

担当教官

研究内容

近年、私たちの身の周りの情報通信環境は大きな発展を遂げました。携帯電話やスマートフォンの所持が当たり前になり、今や、どこにいても、いつでも情報通信ネットワークに接続して、様々な情報を引き出したり、また発信したりできる便利な世の中になりました。Google、LINE、Facebook…、皆さんも日々情報通信ネットワークのお世話になっていることでしょう。しかし、この現代の高度な情報通信ネットワークが光通信技術によって支えらえていることはご存じでしょうか?

現代の高度な通信ネットワークは、半導体レーザという砂糖粒くらいの小さな光源と、光ファイバという髪の毛ほどの細さのガラス繊維を使った光ファイバ通信技術に支えられています。光通信というと「フレッツ光」のようなFTTHによるインターネット接続サービスを連想されるかもしれませんが、携帯電話やスマートフォンもアンテナがある基地局から先は全国に張り巡らされた光ファイバ通信網を利用しており、今日では通信ケーブルの95%以上が光ファイバだと言われています。


光信号を伝送する光ファイバは電気信号を伝送する金属製のケーブルに比べて、情報伝送路として優れた特徴を備えており、光通信技術を用いることで、多くの情報を効率的かつ安価に伝えることができます。現在では、1本の光ファイバで毎秒8.8テラビットもの情報を伝送できるほど技術が進展しています。これは、2時間のハイビジョン映画44本がたった1秒で伝送できるほどです。


光通信工学講座では、光ファイバを用いて、できるだけ多くの情報を世界中に伝える光ファイバ通信技術をはじめ、マイクロ波やミリ波信号を光信号に置き換えて光ファイバで伝送する光ファイバ無線(RoF)技術、また、近年急速に普及してきたLED照明を使った屋内光通信(Li-Fi)技術などの研究を行っています。


光通信は現在の高度情報社会を支える重要技術であるだけでなく、まだ開拓されていない多くの潜在能力を持つ研究分野です。みなさんも通信工学科に入って、我々と共に光通信の真髄を研究してみませんか?