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感染症対策と安全保障

感染症対策と安全保障研究の概要

最近の情勢のもと、国際貢献や平和維持活動などで自衛隊が世界各地に派遣されるケースは今後ますます増えていくものと予想されています。海外には、エボラ出血熱やSARSに代表される危険なウイルスが数多く存在し、また我々が未だ経験したことのない風土病や疫病も広く蔓延しています。さらに、感染症対策は国内においても緊急な課題として取り上げられており、安全、予防、対策といった観点から、基礎から応用に至る研究の重点化が強く求められている状況にあります。

本プロジェクトでは、主に細胞生物学的な手法により、安全性の確保されている実験系を用いて、感染症・バイオテロ関連の感染・発症の作用機序の探索及び、その予防・防止法の開発基盤となる研究を計画しています。特に、創薬の基盤となる技術開発や実用化を目指した研究を重点的に展開する予定です。また、主に有機合成における手法を基礎として、高い立体特異性で不斉化合物を合成できる手段を開発します。さらに研究を通して、化学テロ、生物テロから身を守ることを目指した不斉化合物の合成も計画しています。

感染症対策は、言うまでもなく生物テロや化学テロ対策に直結します。それゆえ、本プロジェクトの成果は感染症等の防止ばかりでなく、国民の安全を守るうえでの取り組みにも広く貢献できると考えています。

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感染症対策と安全保障分野の研究プロジェクト

現在、以下の研究プロジェクトに取り組んでいます。

1大規模災害及び生物学的脅威に際しての人的被害の防御とシミュレーション対策プロジェクト

(1) 概 要
大規模災害やバイオテロおよび新興感染症対策のため、生命科学分野から生物兵器や感染症対策の対処技術の研究と史料分析を、人文地理学や歴史学分野から災害史料の収集、分析を行った上で、情報工学分野へ橋渡しし、拡散予測による被害の最小限化に関わる自衛官の行動策定や、国民の安全性確保を従来規模よりも大きな超広域避難行動のシミュレーションにより行う革新的な学際的研究プロジェクトです。

(2) 研究代表者
上北尚正 防衛大学校応用科学群応用化学科准教授

(3) 共同研究者・研究機関
山近久美子 防衛大学校人文社会科学群人間文化学科教授
三村昌司 防衛大学校人文社会科学群人間文化学科准教授
佐藤浩 防衛大学校電気情報学群情報工学科准教授
久保正男 防衛大学校電気情報学群情報工学科准教授
市村徹 防衛大学校応用科学群応用化学科教授
吉村幸浩 防衛大学校応用科学群応用化学科教授
竹清貴浩 防衛大学校応用科学群応用化学科准教授
防衛装備庁先進技術推進センター

2新興感染症および生物・化学テロ防御対策のための基盤研究プロジェクト

(1) 概 要
世界的な脅威となったエボラ出血熱や国内におけるデング熱発生等の感染症対策および、生物・化学テロ対策の重要性は日増しに増加しています。本プロジェクトでは、ウイルスの感染機序や生物・化学テロ関連因子の作用機序の探索から、これらの予防策と事象発生時の直接対処法の確立を目指した研究を進めます。

(2) 研究代表者
上北尚正 防衛大学校応用科学群応用化学科准教授

(3) 共同研究者・研究機関
防衛装備庁先進技術推進センター等

3【終了】新規メンチル系不斉触媒を用いた立体選択的合成

(1) 概 要
近年、バイオテロ等に対する防災の研究が世界で大きな課題となっています。その中で本研究プロジェクトは、生体を分子構造レベルで考え、不斉を有する化合物に対して立体選択的合成を行い、その触媒を開発することによって新規な防災法を検討することを行います。

(2) 研究代表者
石丸香緒里 防衛大学校応用科学群応用化学科教授

4感染症対策のための超高感度タンパク質同定システムの構築

(1) 概 要
生物体を構成するタンパク質を、微量でかつ簡便にプロテアーゼ消化できる前処理法を確立し、さらにその消化物を液体クロマトグラフィー/質量分析装置で直接解析できる超高感度タンパク質同定システムを構築します。

(2) 研究代表者
市村徹 防衛大学校応用科学群応用化学科教授

(3) 共同研究者
上北尚正 防衛大学校応用科学群応用化学科准教授

5災害時の衛生管理における基礎研究

(1) 概 要
国内外における災害時の安全性確保の一環として、微生物及び微生物産生毒素による健康被害を防止します。対象となる微生物である細菌、真菌、寄生虫等について過去の事例を調査し、最善の対応策に関する基礎的研究を行います。

(2) 研究代表者
山田雅巳 防衛大学校応用科学群応用化学科教授

6新規プロリン触媒の開発と反応

(1) 概 要
近年、バイオテロ等に対する防災の研究が世界で大きな課題となっています。その中で本研究プロジェクトは、生体を分子構造レベルで考え、不斉を有する化合物を立体選択的に合成をし、その反応の触媒を開発することによって新規な防災法を検討することを行います。

(2) 研究代表者
石丸香緒里 防衛大学校応用科学群応用化学科教授

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