現在の安全保障・防衛環境は複雑化し、また、防衛省・自衛隊が対応しなければならない問題領域も拡大の一途にあります。厳しい財政状況の中、政策の立案や、部隊運用、装備等の研究開発に際しても、その効果やリスク、影響等を予測・評価し、これを説明する責任が求められています。これらの際に有用なツールが、シミュレーション(※1)やオペレーションズ・リサーチ(OR)(※2) 、ゲーム理論(※3)等です。
本研究は、防衛省・自衛隊が取り組んでいる政策シミュレーションや部隊運用・装備等の研究開発に際してのオペレーションズ・リサーチ(OR)等に協力・支援を行い、その成果を防衛省・自衛隊の政策・施策等に還元するとともに、効果的な政策シミュレーション手法や適切なモデル、解析手法等の向上を探求することを目的とします。
(※1)現実に実験を行うことが難しい物事について、想定する場面を再現したモデルを用いて分析する研究手法 (※2)数理的な解析手法やアルゴリズムを用いて、現実の問題をモデル化し、計画や意思決定を最適化する方法論を分析する研究手法 (※3)社会や自然界における複数主体が関わる意思決定の問題や行動の相互依存的状況を数学的なモデルを用いて分析する研究手法