宇宙分野での安全を脅かす事案として、最近では特に軌道上での人工衛星と物体との衝突問題が挙げられます。これまで人類が打ち上げてきた衛星は7千機以上あり、そのうちのほとんどはミッションを終了し、あるいは破裂、分解して宇宙ゴミ(これらを宇宙デブリと呼びます)として1万7千個以上が軌道上を漂っています。このような宇宙デブリと人工衛星の衝突問題が現実の危険な事案として発生しており、安全対策(宇宙デブリからの防護や宇宙デブリの低減)が急務となっています。
防衛大学校では宇宙デブリに関する問題のうち、現在ある宇宙デブリを減らすことを目的とした基礎的研究を計画しています。より効率的な宇宙デブリの低減に関する研究を進めることで、将来の宇宙デブリの低減が期待でき、宇宙開発における安全性がより一層高まることでしょう。