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宇宙安全保障

宇宙安全保障研究の概要

宇宙分野での安全を脅かす事案として、最近では特に軌道上での人工衛星と物体との衝突問題が挙げられます。これまで人類が打ち上げてきた衛星は7千機以上あり、そのうちのほとんどはミッションを終了し、あるいは破裂、分解して宇宙ゴミ(これらを宇宙デブリと呼びます)として1万7千個以上が軌道上を漂っています。このような宇宙デブリと人工衛星の衝突問題が現実の危険な事案として発生しており、安全対策(宇宙デブリからの防護や宇宙デブリの低減)が急務となっています。

防衛大学校では宇宙デブリに関する問題のうち、現在ある宇宙デブリを減らすことを目的とした基礎的研究を計画しています。より効率的な宇宙デブリの低減に関する研究を進めることで、将来の宇宙デブリの低減が期待でき、宇宙開発における安全性がより一層高まることでしょう。

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宇宙安全保障分野の研究プロジェクト

現在、以下の研究プロジェクトに取り組んでいます。

1スペースデブリの低減に関する基礎研究

(1) 概 要
本研究は、安全な宇宙利用において大きな障害となるスペースデブリの低減に関する基礎技術に関するものであり、特に金属製の銛を用いてデブリ除去装置をスペースデブリと結合するための技術に関して検討を行うものです。

(2) 研究代表者
田中宏明 防衛大学校システム工学群航空宇宙工学科教授

(3) 共同研究者
山口功 防衛大学校システム工学群航空宇宙工学科教授
波多英寛 熊本大学大学院先端科学研究部助教

2【終了】デブリ捕獲用パンチャ機構の実験的研究

(1) 概 要
銛(パンチャ)を用いたデブリへのデブリ除去デバイス結合に関して、銛形状が結合状態に及ぼす影響を評価し、実用化に向けた知見を得るものです。

(2) 研究代表者
田中宏明 防衛大学校システム工学群航空宇宙工学科教授

(3) 共同研究者
山口功 防衛大学校システム工学群航空宇宙工学科教授
岡本博之 宇宙航空研究開発機構(JAXA)
河本聡美 宇宙航空研究開発機構(JAXA)

3宇宙安全保障における不審物体監視システムと防衛の基盤研究

(1) 概 要
近年、宇宙空間軍事利用や(極)超音速滑空弾の開発が活性化しており、これらの脅威に対する防衛能力の獲得は我が国にとって喫緊の課題となっています。このような社会的ニーズから、防衛省は宇宙作戦隊を新設し、宇宙空間の物体(不審衛星及びデブリ)の常時監視体制に向けた整備を進めています。一方で、滑空弾等の高速飛翔体も含め、急速に多様化する脅威に対応するためには、より高度に統合化された監視システムの検討を急ぐ必要があります。本研究では、宇宙空間の物体及び高速飛翔体を統合的に監視・予測するために次世代のシステムが獲得すべき能力を提案し、これに係る技術的・法的課題の解決を目指します。

(2) 研究代表者
田村英樹 防衛大学校応用科学群応用物理学科教授

(3) 共同研究者
石井由梨佳 防衛大学校人文社会科学群国際関係学科准教授
森下久 防衛大学校電気情報学群電気電子工学科教授
道下尚文 防衛大学校電気情報学群電気電子工学科教授
田中宏明 防衛大学校システム工学群航空宇宙工学科教授
樫谷賢士 防衛大学校システム工学群航空宇宙工学科教授
山崎武志 防衛大学校システム工学群航空宇宙工学科教授
田口正人 防衛大学校システム工学群航空宇宙工学科講師

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