ぶらり韓国三人旅

H14.10.13(日)〜H14.11.2(土)


藤本 哲郎


  はじめに…

 ヨロブン、アンニョンハセヨ
いつもシレっとさせていただいている藤本です。たまには表舞台に出ろということなので、徒然なるままに筆をとらせていただきます。私は、韓国の陸・海・空軍の士官学校へ、それぞれ1週間ずつの研修へ行ってきました。まず驚いたことに、初日にJリーグの川淵チェアマンと同じ飛行機に乗り合わせました。アジア大会の決勝戦を見に行かれたのでしょう…そんなことはどうでもいいとして、まずびっくりしたのが

  どこを見てもハングルでいっぱい!

何がなんだかわからない!! 怖いですねえ…怖いですよ。英語なら何が書いてあるのかがわかりますが、ハングルならさっぱり分からない。あの店は何の店だろう…いかがわしい店だったらどうしよう…といった感じで慣れるまではハラハラドキドキでした。でも、韓国語というのは日本語に非常に似ていて、日本人にとっては比較的近づきやすい言語なのですねえ。いつしか、フランス語履修者の私もどんどんと韓国語を覚えていき、最後の方になるとハングルが読めるようになり、会話でも自然と

 「チョンマリヨー?(本当に?)」
 「イェー (うん)、チョンマリヤー! (本当だよ!)」
 「チュプタ、チュプタ (寒い寒い)」
 「ト マンナヨ (じゃあまたね)」

などのように、インチキ韓国語を口走れるようになりました。それと、数年前にダウンタウンのごっつええ感じで放送されていた「オジャパメン」と「マウヤケソ」を歌うと大うけで、この曲を歌うと一気に仲良くなれました。

  ところで…

 みなさんはご存知でしょうか。実は韓国の道路って右側通行なのです。
 みなさんはご存知でしょうか。韓国の公衆電話は全て国際電話対応です。日本は不便ですね…海外から日本に来られる方は国際公衆電話と普通の公衆電話の区別がつかなくて苦労するそうです。
 みなさんはご存知でしょうか。韓国では食事をする時に、鉄の箸とスプーンを使います。そして食器を手で持ち上げて食べるというようなことはしません。机に置いたまま食べるのです。日本では無作法なのですが、韓国では常識なのです。
 みなさんはご存知でしょうか。韓国ではペットボトルで何かを飲む際に、決して口をつけては飲みません。口につけるのはエチケット違反だそうです。口から離れた所から口に流し込むので、慣れないとこぼしがちです。
 みなさんはご存知でしょうか。韓国の人は、人ごみの中で肩と肩がぶつかり合っても何の気にも留めません。まさにぶつかりあいです。日本においては、人々はなるべく肩をぶつけないようによけながら歩くのが普通です。
 みなさんはご存知でしょうか。韓国人はスキンシップが多いです。男だろうが女だろうが、すぐに肩を組んだり腕を組んだりしてきます。日本で男同士が腕を組んでいたらそれはもうびっくりですが、韓国においてはごく日常的なことなのです。

 韓国は日本と非常に似ている国ですが、他にも微妙な習慣の違いというものがたくさん存在します。これはずっと日本に閉じこもっていたら分からないことですね。郷に入っては郷に従えでしたっけ…。一応知っておいて損はないと思います。韓国の繁華街に初めて出たときに、通行人の人たちが何度も何度も体当たりをしてきて、平気な顔をしているのでなんなのだこの人たちは、と正直感じました。後に、韓国と日本の両方に何年も住んだことがある韓国人女性が、私たちにこのように言いました。「韓国のほうが住みやすいよ。だって韓国では他人に気を使わなくていいもん。日本にいると他人に気を使いすぎて少し疲れるよ。日本人は気を遣いすぎだね…」と。私たちにとって当たり前のことが、文化が異なると当たり前ではない。日本人としての目だけで、全てを判断してはいけません。これは当たり前のことですが、まさに肌で体験したわけであります。

  ちなみに…

 海軍士官学校では4つの新聞の、そして陸軍士官学校ではKBSというテレビ局の取材を受けました。今まではこのようなことはなかったそうなのですが、2002年のワールドカップ共同開催以降、日韓友好への気風が高まってきたとでもいうのでしょうか…マスコミというものを肌で感じて来れたことは非常によい経験だったと思います。こちらの一つの発言に対してでも、新聞によっては全く表現の仕方が異なっていたり、テレビにおいても、1つのいい場面を撮るために何度も同じ行動を要求されたり…そうやってできた表現や映像を購読者及び視聴者は真にうけてしまうのだろうな…、今まで自分もそうだったのだろうな…と。怖いですねえ…でも、これが現実なのです。一応新聞のコピーと番組を録画したビデオがあるので興味がある人はぜひ見に来てください。また、空軍士官学校では一年間の長期派遣学生である航空宇宙工学科の本田博一学生に会ってきました。韓国語もかなり流暢になっていて、頑張っている姿が印象的でした。

  最後に…

 日韓両国間には、現在も様々な問題があります。竹島問題や日本海(韓国では東海)問題、歴史教科書問題、反日感情。日韓関係は2002年の日韓共催ワールドカップの成功で、確かに日韓友好の気風が高まりました。しかし、こういった問題を解決することは非常に難しいと思います。韓国の学生は私に向かってこう言いました。「日本の軍事力は非常に恐ろしい」と。
 日本が攻め込むはずがないのにと思っている私は正直驚きました。しかし、このことについて考えてみると、過去に自分達の民族を植民地化していた国が、戦後ずっと平和主義を唱えてはいるものの、自分達よりはるかに優れたイージス艦やF−2支援戦闘機を所持していたらどうでしょう…? 日本の軍事力を恐れる人がいるのも分からないではありません。 自分の国に接する海の名前に、(たとえヨーロッパ人がつけたにせよ)隣接国の名前をつけられたらどうでしょう(例えば今の日本海を韓国海という名前にしてみれば)。中には快く思わない人がいたとしてもおかしくありません。
 相手の立場で物事をもっと考えてみると、なぜそうなるのか?などといったことが分かるような気がします。そうすることによってお互いを理解していくことが必要なのではないでしょうか。私は韓国にある独立記念館を見学にいって、その内容に正直びっくりしましたが、韓国の人に言わせると日本の戦争資料館を見てびっくりするそうです。これは、お互いの歴史認識に食い違いがあるからですね。ここで、突然まとめさせていただきます。これからますます盛んになるであろう日韓友好関係には、より深い相互理解が不可欠であると…。


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