アメリカ空軍士官候補生会議を終えて

平成15年2月28日〜3月3日


小池 教之


【はじめに】

 去る2月28日から3月3日までの間、アメリカ空軍士官学校(USAFA)が主催する

NATIONAL CHARACTER&LEADERSHIP SYMPOSIUM(NCLS)

へ派遣学生として、アメリカ、コロラドスプリングスにある空軍士官候補生学校へ約1週間の日程で 参加してきた。

USAFAの風景

【NCLSってなに?】

 National Character& Leadership Symposium 略してNCLS(ニクルス)だが、これは今年で9回目になる人格の発展を目的とした米空軍士官学校主催の会議である。この会議は米陸、海、空軍士官候補生、予備役将校訓練部隊及び民間人、カナダ空軍士官候補生そして日本から我々防衛大学校生3名が参加した。防大からの参加は今回で2度目。今回の課題は「Moral courage and servant leadership in modern times」で、これについて講義と討議の2本立てで行われた。

【日程】

 7日間といっても実際アメリカ滞在時間は5日間ほどしかなく、そのほとんどが移動と、会議というかなり濃縮された日程だった。
 空軍士官学校では1日目と2日目の午前中に講義が行われ、2日目の午後及び3日目に討議という日程だった。講義は朝から夕方まであり、夕食後は著名人による講義が大ホールで行われた。討議というのは1つのテーブルに無作為に8名ほどが座り、与えられた内容について、それまでの講義で得た知識、自分の考えをもとに自由に討議するというものだ。最も会議らしく、辛く、面白かったのはこの討議だった。

会議後の様子

【内容】

 討議では何を話し、そしてなにを感じたか。大きく分けると、規律について、セクシャルアサルトについて、うそについて、そして愛国心についてです。
 特にこの愛国心については感じ入るところがあった。学生の一人は「自分はアメリカを守るためだったら命も捧げる」と。もっとも彼らにとって愛国心は全くの前提であって問題は、愛国心をどのような形で実行していくかということだ。彼らにとってこれはスタンダードなことだが、日本でこのように愛国心が表現されることは少ないのではないだろうか。ここに日米学生の違い、そして社会背景の違いを感じることができた。次に討議、講義に対する彼らの姿勢に驚かされた。みな真剣な表情で講演者の話に聞き入っている。これは素直に見習うべき点だと思う。
 だが、どうしても受け入れられなかったこともある。それはアメリカでは講義などの際に、平気で飲んだり、食べたりすることだ。ロビーにはコーヒーやクッキーなどが自由に取れるように置いてあるのだが、それらを持ち込んで講義に挑まないほうが珍しい。私が日本のようになにも持ち込まず話しを聞いていると、となりのウェストポイントの学生が「なんでなにもないんだ?」といってクッキーを分けてくれた。不憫に思われたのだろうか。また、真剣に話しは聞いていても、足を組んだり、のけぞったりと、その姿勢は日本では無礼者のやる様子だった。しかし、話しは真剣に聞いている。なにを重視するかが問題にされている。話の内容をしっかり理解し、自分のものにするならばそれ以外は問わないというのがアメリカでのやり方のようだ。私もそのうち、そのスタイルに慣れていろいろ持ち込ませてもらった。ただ、英語の講義は半分くらいしか理解できなかったが。とにかく、この頃外国人の態度のでかい振る舞いを気にしていたが、それが彼らにとっての自然の状態であることがわかった。これが異文化理解なのだろうか。

【USAFA】

 次にUS air force academy (USAFA)について。
 USAFAはロッキー山脈の麓にあり、その敷地は広大で営門をくぐってから学生寮までは車で10分以上かかる。学生の生活の様子は、同学年の2人部屋で、部屋にはテレビ、冷蔵庫、ビデオその他と我々も欲しがっているものがほぼそろっている。また、部屋にはライフルのダミーがあり、エスコートの話では3学年は本物のライフルを持ち、4学年はダミーを部屋に持っているとのことだった。

【終わりに】

 いかがでしょうか。この他にも、もっと多くのことを多くの人に伝えたいのですが、それを全て書くほどのスペースもありません。なので、この辺りで終わりとさせて頂きたいと思います。この他に正式な文章として、平成14年度派遣成果報告書という冊子が発行されます。そちらには、細部に渡って士官学校の組織や細かな規律、日課、訓練についてなどが記載されますので、ご興味を持たれた方はぜひそちらも御覧下さい。  今回の経験により多くのものを得ることができました。私は幸せ者です。このような機会に恵まれたことを感謝します。

 以上で人間文化ホームページ用成果報告を終わります。 そして、読んでくれた方、ありがとうございます。


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