西原防衛大学校長
防衛大学校長:西原 正


防衛大学校本科第50期、理工学研究科前期課程第43期、同後期課程第三期、並びに総合安全保障研究科第8期の学生諸君は、本日をもって所定の全課程を修了します。ここに卒業式典を挙行するに当たり、私は本校の教職員を代表して、諸君に対して心から祝意を表します。

本日のこの栄えある式典に、ご多忙の中を、小泉内閣総理大臣をはじめ、内外多数の来賓各位のご臨席を賜りましたことを誠に光栄に存じますと共に、衷心よりお礼を申し上げます。とくに小泉内閣総理大臣におかれましては、国会議員になられて以来、そして総理大臣ご就任後も、毎年欠かさず本卒業式にご臨席いただいておりますこと、また平成14年秋の防大創立50周年記念観閲式にも観閲官となってご臨席いただきましたことなどに対しまして格別の謝意を表しますと共に、総理のご臨席が、防大生並びに防大教職員にとりまして何ものにも代えがたい激励となりましたことも申し添えたく存じます。

本日の式典にご参列の、卒業する学生諸君のご両親ご家族におかれましては、ご子弟のご卒業をこの上なくお喜びのこととお察し申し上げます。長い間のご支援とご理解に厚くお礼を申し上げると共に。今後ともよろしくお願いしたいと思います。さらにこの式典には、43年前に卒業された防大第七期生の方々をホームカミングデーとしてお招きしておりますが、これらの大先輩も、若い後輩諸君の門出を祝福して下さっています。

本科卒業の諸君は、四年前の平成14年4月、それまでの高校生活とは全く異なる小原台にやって来ました。そこには、規律正しい集団生活、学生間の厳しい上下関係、分刻みの日課など多くの戸惑いを覚えた筈です。しかし諸君はそれらの試練を見事に乗り越えて、組織の中で生き、組織を動かすことのできる人間として自らを鍛えました。諸君は、礼節、忍耐、自己犠牲、忠誠、名誉などの価値観を身につけて、本日に至りました。

これからは、国防にしろ、災害派遣にしろ、また国際協力にしろ、諸君は、それらを指揮する幹部自衛官としての強い責任感、また武器を扱う集団の幹部としての高い倫理観を維持してくれることを期待します。学生綱領にある「廉恥、真勇、礼節」は、武士道精神に合致する価値観で、諸君がこれからもみずからの道義的信条の支柱とすべきものです。

理工学研究科前期課程及び後期課程、並びに総合安全保障研究科を卒業する諸君には、それぞれの分野の研究において見事に所期の成果を収めたことに対して心から祝意を述べます。日進月歩する科学技術をいかにして国防に応用することができるかを研究することは一国の国防能力を維持し、高めるのに極めて重要です。またわが国を取り巻く安全保障環境の分析能力を高め、国防戦略や国防力の国際比較などをすることは、日本の安全にとって不可欠の研究作業です。

最後になりましたが、本科及び研究科で学び、本日卒業する、10ヵ国からの留学生計23名の諸君には、祖国を離れて、忍耐強く、所期の目的を達成したことに心から敬意を表します。留学生諸君は、日本での経験を基に、さらに飛躍して祖国の防衛ならびに国際平和のために活躍する将校になってくれることを期待します。

卒業生諸君、遠くに富士山を仰ぎ、近くに太平洋を望む、「若人の城」での青春の思い出を胸に、世界に羽ばたく武人として、力強く生きてくれることを、我々教職員一同は祈っています。

諸君、卒業おめでとう。


平成18年3月19日


防衛省・自衛隊・防衛大学校へのお問い合わせこのページへのお問い合わせプライバシーポリシー