GMT3.3インストール記

1999.9.12

1. ソースファイルの用意

適当なディレクトリにソースファイルを ftp して来ます GMT 3.3 のソースはあちらこちらにありますが、 ここにもおいてあります。
    1. GMT3.3_progs.tar.gz  : ソースコードだけ、ドキュメントなし
    2. GMT3.3_lib.tar.gz    : 標準ライブラリ
    3. GMT3.3_doc.tar.gz    : マニュアル、PS ドキュメント、チュートリアル
    4. GMT3.3_web.tar.gz    : GMT3.3_doc の Web (HTML) バージョン
    5. GMT3.3_scripts.tar.gz: 例題ディレクトリ(スクリプトとデータ付き)
    6. GMT3.3_full.tar.gz   : 完全解像度の海岸線データ
    7. GMT3.3_high.tar.gz   : 高解像度の海岸線データ
    8. GMT3.3_suppl.tar.gz  : GMT 補完プログラム
(bz2ファイルもあります)
最低必要なのは
    GMT3.3_progs.tar.gz
    GMT3.3_lib.tar.gz
ですが、今回は地図とマニュアルもインストールします。

2. ソースコードの展開

    gzip -dc GMT3.3_progs.tar.gz | tar xvfp -
    gzip -dc GMT3.3_lib.tar.gz | tar xvfp -
    gzip -dc GMT3.3_full.tar.gz | tar xvfp -
    gzip -dc GMT3.3_high.tar.gz | tar xvfp -
    gzip -dc GMT3.3_doc.tar.gz | tar xvfp -
GMT3.3というディレクトリができます。

3. make の準備

    cd GMT3.3/src
    cp makegmt.macros.orig makegmt.macros
    chmod +w makegmt.macros
15行目の
    NETCDF  = /usr/local/netcdf-3.4
は人によっては書き換える必要があります。 libnetcdf.a と libnetcdf.h のある親ディレクトリを書きます。 例えば、もし、
    /usr/local/netcdf/lib/libnetcdf.a
    /usr/local/netcdf/include/netcdf.h
というファイルがあるなら
    NETCDF  = /usr/local/netcdf
とします。 私の環境(Debian 2.1)では netCDF はバイナリで用意されています。 それを使うのならば15行目は変更する必要はありません。 netCDF がインストールされていない場合はまず netCDF をインストールする必要があります。 netCDF Ver 3.4 も同じ FTP サイトに用意されています。

16行目は GMT のコマンドをおくディレクトリの指定です。 私は

  /usr/local/gmt3.3/bin  コマンド
  /usr/local/gmt3.3/lib  ライブラリ
  /usr/local/gmt3.3/man  マニュアル
という構成にしたかったので、
    BINDIR  = /usr/local/bin
    BINDIR  = /usr/local/gmt3.3/bin
に変更しました。

この他にもいくつか指定ができます。 使用するマシンに合わせて CC_CPT を変更して下さい。 また、GMT で使用する単位を SI にしたかったら、38行目

#SI     = -DSI  # Set if you want SI units as defaults
をコメントアウトし、
SI     = -DSI  # Set if you want SI units as defaults
として下さい。

4. make

まず、
    make init
をします。 何やら沢山文句をいわれてエラーまで出るが気にしないことにします。 次に、
    make all
をします。 エラーが出ないか注意深く観察して、エラーが出たら原因を調査して再挑戦。

5. インストール

ここからはスーパーユーザになって作業をします。
  su
  mkdir -p /usr/local/gmt3.3/bin /usr/local/gmt3.3/lib /usr/local/gmt3.3/man/manl
  make install
  cp US/* /usr/local/gmt3.3/man/manl    (マニュアルのコピー)
  cd ..
  cp lib/* /usr/local/gmt3.3/lib        (ライブラリのコピー)
これでインストールは完了です。 ソースファイルと GMT3.3 というディレクトリは消してしまって構いません。

なお、SI 単位に設定した人は

  cp US/* /usr/local/gmt3.3/man/manl
の代わりに
  cp SI/* /usr/local/gmt3.3/man/manl
として下さい。

6. ユーザ環境の設定

csh系のシェルを使っている人は、.cshrc やら .login の最後に
    set $path = ($path /usr/local/gmt3.3/bin)
    setenv MANPATH $MANPATH:/usr/local/gmt3.3/man
    setenv GMTHOME /usr/local/gmt3.3
を追加しましょう。 これは私の設定の場合です。インストールしたディレクトリに合わせて変更して下さい。
岩瀬 康行( iwase@sci.hiroshima-u.ac.jp)