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【番外−特別編4】 2000年6月
(注:この文章は私の妻が友人にあてるために書いたものをそのまま載せてます。)
運転免許取得への道[最終章]
いよいよこのレポートを書く時がきました。
そう、私はアメリカで運転免許を取得したのです。
5月26日、私はこの日を生涯忘れる事はないでしょう。
前回のレポートに書きましたが、メリーランド州で運転免許を取得するには、
沢山の荒波を越えなければいけません。
私は3月中に、最も大波である、ドライビングスクールでの30時間講義を終え、
あとは3時間のアルコール、ドラッグ講習、
20時間ぐらい残っているドライブレッスンをするだけです。
そのドライブレッスンが大変なのです、主人が助手席に乗って教えてくれるのですが、
後ろには息子の優太も乗っています。
毎回緊張の連続でした、特に主人は命がかかっているだけあって真剣に教えてくれます。
いつもは温厚でやさしい人なのですが、レッスンの時は豹変します。
結婚して5年以上が過ぎましたが、私は初めて主人に怒鳴られました。
[なにやっているんだ!][右と左を間違えるな!][モタモタするな!]
怒られて当たり前のミスなのですが、身内なだけに頭にきます。
時には涙し、時には逆ギレしてケンカをしたり、始めの頃は大変でした。
運転に慣れてからは、怒られる回数も減り、
また、怒られても慣れてしまって、心に留めないようになりました。
本当に、身内に物を教わるという事は、厄介な物です。
緊張のナイトドライブ
最後の10時間は、ナイトドライブのレッスンです。
ナイトといっても、こちらは夜8時を過ぎないと暗くならないので、
優太を寝かしつけてからの、夜10時から始めました。
私の住んでいる所は、結構林などもあって、夜、そこを走る時は大変緊張しました。
しかも、主人に[シカが出るかもしれないよ]と言われては、冷や汗が出ます。
また、この近辺は、大変治安が良い場所で、私が知っている限り、犯罪はありません。
それは、夜も多くの警官がパトロールをしているからなのです。
運転していると、1時間に3回以上はポリスのパトロールカーに出会います。
別に悪い事はしていませんが、スピードには非常に気を使いました。
こちらは、制限速度より、遅くても違反なのです、、、、
そんなこんなで10時間のナイトドライブ修了!
これで40時間のレッスン全てが終わりました。
アルコール、ドラッグ講習
またも、講習、、、これも必修なのです。
30時間の講習に含めてくれれば良いのに、この講習だけは独立しています。
多分、主人のように、他国のライセンスを持っている人が、
米国のライセンスに書き替える時も、
この3時間は、受講が義務付けられているからでしょう。
今回の講習は少し楽をしました、友人の情報で、日曜日に講義があって、
英語の分かる人が付き添って、解説してもらっても良いスクールがありました。
主人に解説してもらって、ついでにテストも教えてもらえば、
3月に受けたドライビングスクール地獄に落ちなくてもいい、ラッキー。
でも、、、子供がいるので、日曜日は主人と2人の受講は非常に難しい、、、、
それでも絶対その講習を受けるため、優太は友人の家に預けることにしました。
そして、主人と一緒に受講。
安心すると、耳も安心しているせいか、先生の話の半分も理解出来ません、
ラップのように心地よく耳に入ってきます。
主人が隣で解説してくれます、[へぇ、、、、そう言ってたのか、、、]
最後にテストがあって、それも主人が問題を読み、答えも教えてくれたので、
本当に楽な講習でした。
ダディ、ありがとう!
パラレルパーキング地獄
アルコール、ドラッグ講習も受け、これで必要な書類は全部揃いました。
あとはドライビングテストを受けるだけです。
[こちらのテストはすぐに終わってしまうほど簡単だ]と主人は言いますが、
私にとっては非常に難しいのです。
なぜなら苦手なパラレルパーキング(縦列駐車)があるからです。
私は3月に練習して以来、2ヶ月も駐車の練習をしていません。
念の為、ドライビングテストは3月に通ったスクールで2時間レッスンを受け、
その次の日に受けることにしました。
レッスン当日、案の定パラレルパーキングを忘れてしまっていて、
1からのやり直しです、しかも習った先生が前の人と違うため、教え方も違います。
感覚がつかめないまま、レッスンが終わってしまいました。
テスト当日も、スクールの先生に付き添ってもらいました。
テスト直前まで練習しましたが、まだ感覚がつかめません、
先生は[大丈夫だよ]と軽く言いますが、私はかなり不安でした。
不安敵中! テストが始まって、ストップサイン、左折など、細かいところをクリアし、
いざ縦列駐車、これは3分以内に端から15センチ以内に車を寄せて駐車して合格です。
緊張もあってか、思うように距離感がつかめず、何回も切り返しているうちに、
3分が過ぎてしまいました。
まだ何種類もテストは残っているのに、ここで不合格決定。
試験官はとても若くて綺麗な女性です、私があまりにも落ち込んで見えたのか、
話しかけてくれました。
試験官[残念だったわね、ところで何才?]
私 [30才]
試験官[エェー見えない、もっと若いと思った 25歳くらいに見える]
私 [ありがとう!]
きっと私がすごい落胆ぶりだったので、元気付けてくれたのでしょうね、、、、
その試験官の女性と、明日再テストを受け絶対合格すると約束して、
試験会場を後にしました。
試験に付き合ってくれたスクールの先生にもお詫びして、明日頑張ると宣言。
いつもなら、試験会場から家まで帰る時は私が運転するのですが、
その日は先生が送ってくれました。
家に帰っても悔しさと明日への不安で、なかなか家事が手につきません。
主人に不合格を報告し、[ヘタクソ!]と言われてしまいました。
本当なだけに悔しい、明日は絶対合格!と言っても、
イマイチ感覚がつかめない今の状態では、明日も同じではないか、、、、
私に必要なのは練習だけです、主人にお願いして、優太を寝かしつけてから、
近所のショッピングモールの駐車場で、特訓をしました。
夜10時を過ぎて、人気の無い駐車場でぐるぐるやっているのですから、
不信人物と思われたのでしょう、パトロール中のポリス(女性)に話しかけられました。
それにもめげず、12時まで練習して、なんとなく感覚がつかめました。
これで受かるかな????
不安が残ったまま、当日を迎えました。
スクールの先生が迎えに来てくれて、[今日は大丈夫]と励ましてくれました。
テストの前に、数回練習をしましたが、昨日よりは、成功する確率が多くなってます。
[後は運だけだ、、、、]カバンの中に忍ばせておいた鶴岡八幡宮のお札を見ながら、
いざ、テスト会場に向かいました。
今日の試験官は、とても太った男性です、シフトレバーを動かす度に、
彼の太ももに手が当たります。
[エクスキューズミー]を連発しながらテスト開始。
練習の成果がでて、パラレルパーキングもうまく出来ました、しかし、、、
[もっと端に寄せて下さい]と試験官、
なんとかハンドルを回しているうちに、奇跡的に成功。
他のテストは簡単なものだったので、上手に出来ました。そして合格!!!
[ヤッター!!!]
昨日再テストを約束した女性の試験官が私のテストを見てくれていて、
[おめでとう、約束通り良くやったわね]と褒めてくれました。
スクールの先生に合格を報告して、免許発行の手続きをしました。
イマイチ免許の写真がボケていて、納得できませんが、それでもこれが本免許。
仮免を取ってから4ヶ月と10日、やっと本免許(準免許、プロビジョナル)
を手にしたのです。
最後に
アメリカに来る前に決心して始まった免許取得への長い道のり、
やっと終える事が出来ました。
今までは義務だけで運転していましたが、
これからは楽しんで運転できるようになれれば良いなと思ってます。
しかし、銃よりも危険な物を手にしてしまったのも事実です、
身を引き締めていかないと、、、
[アメリカで免許を取る]
日本にいると情報が少ないため、非常に簡単な事と思われがちです。
聞いた話ですが、以前は警察所の前で直進してバックして合格したとかしないとか。
本当にそんな時代もあったのかもしれません。
州によっても違うでしょうが、最近では大変難しい事になってきているのも確かです。
私も、もう少し運転のセンスがあって、英語が堪能なら、
こんな苦労はしなかったのかもしれません。
逆に考えると、英語がそんなに分からなくても、免許が取れるのだから、
簡単な事になってしまうのでしょうか???
辛かったけどやり遂げた、この経験はこれからの私にプラスになる事は確かです。
この奮闘記を読んでいる皆様、同じような機会があったら、
チャレンジしてみてはいかがですか?
またまた長くなってしまいましたが、[運転免許取得への道]最終章終わります。
読んで頂いて、ありがとうございました。
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