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応用分析化学 国内学会等 海外学会等 NIST留学記 NDA留学記

【報告-第14回】 2000年8月 
みなさん、暑中お見舞い、申し上げます。
14回目の報告になります。
早いもので、この報告も残り2回となりました。来月で終わりです。

日本は、今年は大変暑く竜巻や雷も多くて大変そうですね。
こちらも雷は多いのですが、今年は、去年の猛暑に比べて暑くありません。
すごしやすいです。といっても、前回報告したように、
NISTの中にいると冷房完全完備なので、外の気候がわからないんですが。

さて、7月31日から8月3日まで開催された、
ということで、アメリカでの学会参加の経費について報告します。

大学はわかりませんが、NISTは国の機関なので、
Government Rateというもので各種の移動手段が利用できます。

NISTの中にはSato Travelという日系?の旅行会社があって、
そこで飛行機や宿、レンタカーなどの予約ができます。
秘書の人に手続きしてもらって、Government Rateで移動することになると、
Sato Travelの人(もちろんアメリカ人)がGovernment Rateで設定されている飛行機を予約します。
このチケットはEチケットといって、空港に行って発券してもらうもので、
NISTが買い取りますので、私は空港に行くだけです。
アメリカの飛行機会社は自分のハブ空港をもっていて、
安いチケットの場合には、そういうハブ空港を経由していくので最低1回は乗り継ぎがあります。
今回はアメリカンエアラインを使いました。
アメリカンエアラインがGovernment Rateのチケットを確保しているようです。
場所にもよるのでしょうが、アメリカンエアラインが多いです。
年によって違うのかもしれません。

DCからシカゴ経由でコロラドのデンバー国際空港まで往復340ドルぐらいです。
これを一般の人が購入すると、乗る時間と時期にもよりますが、
約500-800ドルぐらいではないでしょうか。
こちらは乗る時間によって、数百ドルぐらいの差は、あたりまえのようにあります。
当然早朝と夜遅い便は格安です。
今回も家族を連れて行きましたので、お昼ぐらいの便を使いました。
妻と子供(3才)の料金は一人往復640ドルです。子供料金はありません。

お昼ぐらいの便を使って、余裕をもって出発していたのですが、
この時期、シカゴは雷雨が激しく行きはシカゴ空港で1時間待ち+飛行機に
乗ってから離陸できないということで1時間待ち、帰りはシカゴに着陸できない
ということでミネアポリスに着陸して1時間待って、2時間遅れでシカゴに着いて、
その10分後ぐらいに激しい雷雨(台風並)でさらに2時間待って、
帰ってきた時にはバゲッジが無い。
ということでクレームに行ったら10人ぐらいの列で1時間ぐらい並んで、
(それぐらい、その日は天候のせいで出たら目状態になっていたのでしょう、
列はずーーとつづいていましたし、他の航空会社も同じようでした。)
家に着いたのは夜中の12時でした(コロラド時間では10時。2時間の時差)。
バゲッジは翌日配送されてきました。

さて、空港までは自家用車でもいいのですが、今回はシャトルを使ってみました。
この移動も往復40-50ドルぐらいまで補助がでます。
今回は3人で往復98ドルでした。車はリンカーン(リムジンじゃない)でした。
空港に車を止めた時の駐車料金も補助されますが、
どれぐらいの額の補助がでるのかはわかりません。同じぐらいでしょう。
で、アメリカはレンタカーがないと大変なので、レンタカーも借りました。
レンタカーも秘書の人に借りる旨を言うと、Sato Travelが予約してくれます。
Government Rateでは、コロラド州の場合1週間200ドルで借りられます。
しかも、1グレードアップサービスと、車両保険込みという格安。
車両保険は州によりますが1日10-20ドルですので、本当に格安。
で、このほか、先払いのガソリン代、税金などはすべて補助されます。
私は子供を連れていたので、1日8ドル払ってチャイルドシートを借りました。
当然ですが、これは補助されません。
また、自分の車の保険が使えるので人身などの事故の保険はいつも入りません。
日本だと、レンタカー代は保険料込みですので、日本の値段はちょっと割高に
提示されているように思えますが、アメリカでは保険は別加入なので、
保険に加入すると、日本に比べて非常に高いものになるのかもしれません。

さらに、学会の参加料も完全に補助されます。
今回は125ドルでした。しかも、1日の食費が30-40ドル補助されます。
私が行ったのはコロラド州のデンバーから20マイルぐらい離れた、
Broomfieldというところに新しくできた、リゾートホテルでした。
デンバー近郊の宿泊代として1日83ドルの補助がでます。
1泊130ドルでした。通常は83ドルぐらいの宿を探すのですが、
リゾートホテルに泊まった方が学会会場でもあるし、便利ということで、
しかも130ドルは格安レートでしたので、そこに泊まりました。
でも、なんか4種類ぐらい税金がとられて、結局145ドルぐらいになりました。
差額は私が払う事になります。

と言っても、日本で泊まったら、この倍以上は取られるであろうというホテルでしたので、一応、満足。
一応というのは、できたばかりなので、周り一帯は工事だらけで、景色も遠くにロッキーがみえましたが、
近くはスーパーやデパートも開店していない陸の孤島だったもので。
1週間後に近くのショッピングモールが開く予定だったようです。
だから格安で使えたんですね、きっと。

もちろん、領収書(飛行機は切符)はきちんともらっておかなければなりません。
70ドル以上の領収書は添付しないといけません。食事代の領収書はいりません。
ですので、学会費、レンタカーと宿、飛行機、あとはシャトル。
シャトルは一人あたりでは70ドルもいってないんですが、一応もらいました。
あとで、秘書の人に説明するときに役立ちました。

まだ小切手はもらっていませんが、トータル1300ドルちょっと出るようです。
この金額が飛行機代込みなのかどうかわからないのですが、
込みの場合1000ドルぐらいですね、もらえるの。
ということで、今回の旅行は40%ぐらいをアメリカ政府にだしてもらった、
ということになります。ラッキー。


また今回は、ちょっと南のコロラドスプリングスの方にも遊びに行って来ました。
そこにはAir Force Academyがあって、そこに防衛大の官舎で知り合った人が
教官として赴任しているので遊びに行きました。
初めて知ったんですが、防衛大卒の人がアメリカの空軍の士官学校で教鞭をとっているとは。。
すごいですね。9月ぐらいから始まるようですけど。
1月から来ていて、半年は学生のような生活をしていたようです。
海軍士官学校でも教鞭をとっている防衛大卒の人がいるそうです。
陸軍はわからないと言ってました。
2年ぐらいのもちまわりで、こういうところに派遣される人はエリートコースに
のっている証拠らしいです。詳細はわかりかねますが。。
これで、海軍士官学校(アナポリス)も行ったので、2つ制覇しました!
陸軍は場所がちょっと行きづらいので、止めときます。

海軍士官学校は防衛大と同じぐらいの敷地だと思ったんですが、
この空軍士官学校、しゃれにならない広さでした。
10km四方はあろうかという広大な土地に滑走路もあり、
小学校や高校もあり、みんなが住んでいる官舎のような集落もありました。
その集落の1件屋に知り合いは住んでいて、地下室もある大変良い環境でした。
なんたって、野生の鹿(NISTは野生じゃない)や熊がでるんだそうですよ。
確かに、ロッキーの山々が後ろにあって、ちょっと信じられない広さでした。
最高時速は45マイルでした。
敷地内に住んでいても車がないと通勤できないという広さはさすがに空軍。

旅行については今回も私の妻が旅行記を書いていますので、お楽しみに。
ということで、次回、最終回まで、さようなら。

PS:
11回目に報告した駐車違反ですが、あとで、レンタカー会社から
私のクレジットカードを使ってはらっておいたという手紙がきました。
今回サインしたときに気がついたんですが、たしかに、そういう条文が書いてありました。
違反してお金払ってない時にはクレジットカードに課金するのに同意するって。
どうりで、クレジットカードじゃないとレンタカーを貸してくれないんですね。

AOLはやっと7月分から引き落とされなくなりました。よかった。

NISTの最近びっくりした話し。
ポリマーディビジョンは、日本で言うと学科と同じだとは前々回話したんですが、
学部にあたるのが、Materials Science and Engineering Laboratoryです。
そこに5つのディビジョンが属しているというシステムで、
もちろん5人のディビジョンチーフがいて、Laboratoryにはラボの長である、
ディレクターと財務ディレクターがいます。
http://www.msel.nist.gov/mselorg.html
をみていただくとわかるんですが、そのディビジョンチーフと、
ディレクターのあいだに、NIST Fellowというチーフの上の人々がいます。
そのFellowと同じ位置に、理論とComputer関係のCenterがあって、
その長はディレクターになっているんですね。
ということは、ディビジョンチーフより上?なのかなーと思いますが、
その人、女性なんですが、会議や審査会があるといつもその人をみかけるから、
きれいな人だなーと思っていました。ポリマーディビジョンの所属でもある(あった?)ので、よく見かけます。

アメリカ人の女性は見た目、本当に年齢がわからないんですが、
びっくりしたのは、な、なんと、この人、36才なんですね!
1964年生まれ。私より2歳だけ年上で、ディレクター??!
私の年齢前後で優秀な人は、助教授ってはなしはよくありますけど、ディレクターって、教授より上?
というか役職についているってことになるんですね。さすがにこれには、びっくりしました。
だってディレクターとかチーフって他の人の研究を審査して査定するんですよ!天才なのかな?
なんか大学4年生の時(87年)に初めて書いた論文がアメリカ物理学会誌の
91年の50のメモリアル論文の一つだそうで。。
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