- オルブライトさんの隠し芸 -
|
現実の国際政治は夏バテ知らず。
各国のダイナミックな動きや摩擦についての
報道に混じり、おもしろい記事がありました。
夏期の防衛大学校のキャンパスは
閑散としています
|
オルブライト米国務長官が、東南アジア諸国連合(ASEAN)
拡大外相会議の「隠し芸」大会で、余興を披露したそうです。
朝日新聞外報面(7月30日朝刊)で、
岡野直・シンガポール特派員が伝えています。
黒い帽子に黒ずくめの服で登場した長官。
1930年代の名曲「サンクス・フォー・ザ・メモリーズ」を替え歌にし、
出席した各国外相を次々と皮肉ったそうです。
初デビューの朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の白南淳外相のことは、
「ならずものと思っていたら、人気者」。
中国の唐外相には
「好きな男の1人だけど、優しくしなければ、
第七艦隊を派遣します。これが米国流」。
ロシア外相も
「イワノフには満たされない。コソボ、本土ミサイル防衛。
これはヘゲモニー(覇権)の印なの」……。
男性外交官にはできないユーモアですね。
CNNが伝えているかインターネットで調べてみましたが、
見つかりませんでした。
このところ、米議会の公聴会記録を
読みふけっています。
修士論文の作成作業は、本格的な資料集めと
読解の段階に入りました。
「米国の目から見て、日本への米軍駐留の意味
合いは冷戦終結をはさんでどう変わったか」
が、今の課題です。
|

勉強で火照った頭と体を、 プールで冷やすことも あります
|
1980年代のレーガン政権から現在のクリントン政権までが対象です。
米国防総省が打ち出した安全保障戦略、連邦議会での証言、
公式声明などを大量に集めながら、在日米軍基地や
日本駐留に触れた部分の詳細に目を通しています。
リアリズム理論からすれば、ソ連(ロシア)の軍事力という
共通の脅威がなくなった冷戦後、対抗相手を失った日米同盟関係は、
解消してもおかしくないはずです。それがなぜ今も継続しているのでしょう。
国際関係学の世界では、今もたくさんの研究者が
この「ナゾ」をめぐって論争したり、理論的な説明を試みています。
私も、ささやかながらその周辺を探ろうと思っています。
というわけで、しばらくは朝から晩まで、
英語の資料を読みふける「アメリカ漬け」の毎日が続きます。
- ネットで調べ、足でかせぐ -
学術論文も新聞取材と一緒で、足でかせいで、
いかにいい資料を集めるかが決め手です。
幸い、米国の安全保障問題についての資料探しには、
一般の人にも利用可能な機関や施設が国内にいくつかあります。
私が主に利用しているのは、
駐日米国大使館の「アメリカン・センター・レファレンス資料室」
(東京都港区芝公園、ABC会館11階=
http://usembassy.state.gov/tokyo/wwwh3001.html)
と東京大学の「アメリカ太平洋地域研究センター」
(東京都目黒区駒場、東大駒場キャンパス内=
http://www.cpas.c.u-tokyo.ac.jp/index.html)です。
せっせと足を運んで資料を見つけ出し、
コピーした枚数はすでに2000ページを超えました。
|
両施設とも、図書や政府刊行物、
新聞・雑誌、マイクロ資料などが豊富で、
資料検索や貸し出しの手続きが
比較的簡単なのが利点です。
ホームページもあって、訪ねる前に
資料の有無を調べることもできます。
|
東大駒場キャンパスにあるアメリカ太平洋地域研究センター
なかでも米議会関係はアメリカン・センターが充実していて、
マイクロフィッシュやCD-ROMの形で
約20年間の議会記録が保管されています。
アメリカ太平洋地域研究センターでは、
Congressional Information Service(CIS)社のインターネット画面を通じ、
議会記録の検索や引き出しが可能です。
また、最近の議会記録なら、THOMAS(US Congress on the Internet)
というサイトを通じ、自分のパソコンから直接の検索が可能です。
ただ、いずれも検索可能な年限が限られているため、古いものについては
どうしても国立国会図書館などで補う必要がありそうです。
米国の資料収集では、インターネットの活用が大きな効果を発揮します。
国防総省を中心に、安全保障機関のホームページをリンクした
ディフェンス・リンク(Defense LINK=http://www.defenselink.mil/)は、
キーワード1つで公式文書や声明などを探し出すことができます。
また、各種サイトのアドレスや実際の調べ方などを紹介した
ロナルド・A・モース『インターネットで学ぶアメリカ政治の基礎知識』
(麗澤大学出版会)も参考になります。
- 「同期の桜」4人衆 -
私たち総合安全保障研究科の
3期生18人にとっては、この夏が勝負です。
資料集めに米国や欧州まで足を延ばす人、
国内でこつこつ地道に集めて回る人など。
「同期の桜」の 佐々木さん、井上さん、田原さん(左から)
|
|
3期に4人いる同期入隊の自衛官の取り組み方も、それぞれです。
ただ、みなさん猛烈な勉強家だという点では一致しています。
激しい訓練で発散してきたエネルギーを振り向けるのですから、
勉強に対する身の入れ方がちょっと違います。
4人は、2等陸尉の階級をもつ27歳から28歳の若手幹部。
部隊では小隊長などとして20人から30人を束ねる指揮官でした。
男性3人は防大出身。大学時代から一緒に机を並べた仲です。
すでにご紹介した田原永紀さん(「新婚学生さん」参照)、
林満称子さん(「アーカイブ探訪」参照)に加え、
井上嘉史さん、佐々木司さんのお2人にもご登場願いました。
井上嘉史さんインタビュー
佐々木司さんインタビュー
|