- 指揮官の苦悩・・交戦規則を考える -

9月1日、防衛大学でも防災訓練 がありました
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米海兵隊の部隊指揮官を主人公にした
映画「Rules of Engagement」
(日本語タイトルは「英雄の条件」)
を見ました。「論文漬け」の日々の
ささやかな気分転換です。
米国でヒット中も、武器の使用基準などを
意味する「交戦規則」という原題が
ずっと気になっていました。
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舞台は中東・イエメンの米国大使館。
サミュエル・ジャクソン扮する海兵大佐に、
反米デモに包囲された大使一家の救出命令が下ります。
作戦は成功しますが、大佐は一斉射撃を命令し、
部隊は群衆に向かって発砲。
女性や子供を含む83人の死者と100人以上の負傷者を出し、
米国は国際的な非難を浴びるのです。
武器を持たない一般市民への発砲や、発砲前の警告などを規定した
交戦規則違反と殺人容疑などで、大佐は軍事法廷にかけられます。
しかし、ベトナム戦以来の旧友の弁護人に支えられ、大佐側は、
「海兵隊にも死者が出ていた上、群衆に混じって
先に銃撃してきた多数の武装ゲリラに対する正当な応戦だった」と反論。
逆転勝訴し、軍規違反の汚名を免れるという筋書きです。
一般市民を巻き添えにした作戦行動が、本当に米軍の交戦規則違反に
あたらないのかどうか、映画の内容だけではよくわかりませんでした。
しかし、現場指揮官のとっさの判断が、
国家の威信を失墜させてしまうほど深刻な結果を招く
ことを描いた点では興味深い作品でした。
交戦規定は、こうした偶発事態を避けるため
各国の軍隊が独自に設けている軍規です。
しかし、自衛隊の場合には、訓練用のものや
国連平和維持活動(PKO)の武器使用基準の
ほかには、実戦に備えた交戦規定がありません。
専守防衛の立場から、自衛隊が先制的に
攻撃することはありえない、と考えられてきたため、
必要性が議論されなかったからです。
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幹部自衛官の卵・本科生(学部生) のハードな脱出訓練
映画を見た幹部自衛官は、主役の指揮官の立場に
自分を置き換えていた人が多かったようです。
知人いわく、
「在外公館での救出任務自体ありえないでしょうが、
(自衛隊への風当たりが強い) 日本では、
とても勝訴は考えられません……」。
それにしても、作戦行動で問われる指揮官の判断は重大です。
これは、バレンツ海での演習中に起きた
ロシア海軍の原潜クルスク沈没事故にもあてはまりそうです。
事故隠し、救援要請の遅れ、原因のなすりつけ合い……。
事故原因はまだよくわかりませんが、指揮官たちの判断の誤りの数々が、
やがて調査で少しずつ明らかになるのでしょう。
国防費が旧ソ連時代の7分の1に減り、薄給や訓練不足に
苦しんでいるとはいえ、西側を震え上がらせた
かつての精強さは面影もなく、醜態をさらしただけでした。
組織の統率の問題ととらえるならば、
自衛隊にとっても他人ごとではありません。
- 夏の総決算 -
7月、8月と、あちこち足を運んで資料と文献を入手し、
それらに目を通す日々が続きました。
いつしか昼夜が逆転し、とった食事の回数を忘れ、
きょうが何曜日だかわからなくなるほど没頭したというと、
ちょっと言い過ぎでしょうか。
それでもハードな取材現場を渡り歩くのと比べても、
決して楽とはいえない日々でした。
論文の題名もだいたい固まりました。
「米国の軍事戦略と米軍の日本駐留−
国防総省から見た在日米軍基地の意義の変遷」です。
冷戦の終結をはさんで、米国の目から見た
日本の米軍基地の役割がどのように変化したか、
主としてペンタゴン・ペーパーから分析する予定です。
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修士論文のボリュームは8万字前後と言われます。
A4判の用紙で横書きなら、およそ80枚です。
新聞記者が書くやや長めの記事が、
だいたい1200字から1800字くらいですから、
「大原稿」を5、60本書くのに匹敵します。
とても一気に書ける分量ではありません。
取りためた米国国防総省関係の資料は 2000ページを超えました
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構成としては、序章、第1章、第2章と進み、だいたい第5章くらい
で締めくくり、あとは結論となるのが一般的な形式です。
クラスメートのなかには、すでに3章まで書き上げた、
なんていう速攻派もいますが、現時点では、おおむね目次と序章、
第1章くらいが平均でしょうか。
やや遅れ気味の私も、ようやく1章の執筆に着手しました。
目指すは12月の発表会です。
このころまでには、ほぼ完成した粗原稿を提出し、
それをもとに30分程度で研究発表、
さらに教授陣の試問に答えなければなりません。
残り3カ月。
新聞の締切時刻の間際に1分、2分を争うときと同じで、
胃が痛くなるような日々が続きます。
- ハーバードへの旅立ち -
昨年4月、防衛大学校に研修生として
一緒に入校した仲間が、このほど米国の留学選考に
無事合格し、9月からハーバード大学
(マサチューセッツ州)の ケネディー行政大学
(John F. Kennedy School of Government )
で学ぶことになりました。
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湯下兼太郎2尉
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陸上自衛隊の湯下(ゆした)兼太郎2尉(28)です。防大出身の39期。
大学時代からグライダーで空中遊泳を楽しむ趣味があり、
秀でた語学力と豊富なコンピューターの知識をもつ若手幹部です。
今後2年間は国際政治学の最前線、ケンブリッジが彼の「演習場」です。
自衛隊にはこんな人もいます。合格の苦労談をお聞きしました。
湯下兼太郎2尉インタビュー
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