1.過塩素酸アンモニウム系推進薬推進薬に関する研究
先ほど説明したように、推進薬は高速で燃焼して、短時間に大量の高温燃焼ガスを放出できれば、飛翔体を高速で飛行させることができます。現在コンポジット推進薬の酸化剤として、過塩素酸アンモニウム(AP)が最も広く使用されています。AP系コンポジット推進薬の燃焼速度は、そのAPの平均粒子径が小さくなるほど増加します。しかし、AP粒子の特性上、一般的に使用されている粉砕では微粒子は調製できません。凍結乾燥法や噴霧乾燥法によって、微粒なAP(図2)を調製しました。
また、晶癖変化させたAPを調製(図3)しました。晶癖変化したAPのほとんどは樹枝状の粒子形状をしていましたが、立方体の粒子も調製できました。これらのAPを用いることによって、高燃焼速度の推進薬を製造できました。
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