目 的

 計算機代数(computer algebra) は物理や数学における式の計算という役割からその研究分野が始まったため、その研究分野そのものの理論の研究も盛んに行われるようになってきた現在でも他の研究分野との深い関わりを持ち続けている。このため、計算機代数の理論研究者とその応用を考える他分野の研究者が情報交換を行うことの意義は大きく、本研究集会はこのような交流を目的として計画されている。
 近年の数式処理計算の需要が高まりにより、特に産業分野への応用への必要性から数式処理においても近似値を取り扱う必要性が出てきた。これが数値数式融合算法(厳密な計算を基礎とする数式処理と近似計算に基づく数値計算を融合した計算) という新しい研究分野を生み、今なお、活発に研究が行われている。
 このことを踏まえて、本研究集会において、数値数式融合算法のサーベイや最先端の研究成果の発表を行う「数値数式融合算法の理論と応用」のセッションを設けることで、今後の数値数式融合算法の向上や発展へ寄与したい。また、計算機代数の研究をより深めるため、例年通り理論・実装・応用の各研究者が互いの研究の最新状況についての発表を行うセッションも設ける。「公開型」の特性を生かして、数式処理を共通キーワードとする様々な分野の研究者の交流をはかる場を提供したい。

 

 

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