科目名 | 流体力学Ⅰ |
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担当教官名 | 一柳教授 |
概要 | 流体の力学は,機械システムを理解するための基礎学問の重要な一分野を担っている.流体力学とは, 人間にとって最も馴染みのある物質である空気や水などの流体の挙動を取り扱った力学であり,ポンプ, アクチュエータ,タービン,送風機など流体機械の内部流れから,船舶,車両,航空機などビークルの外 部流れの問題解決に寄与している.流体力学Tでは,一般力学の法則を流体運動に適用し,圧力,流速, 流量,エネルギーなどの基本概念を学び,流体に関する諸問題に対し,実用的かつ実験的な観点から解決 できる能力を付与することを目的としている. |
科目名 | 材料力学Ⅰ |
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担当教官名 | 岡畑准教授 |
概要 | 機械および構造物(建物・自動車・船舶・航空機等)の設計では,安全性と性能の確保が重要である. 材料力学は,それらを構成する部材にかかる力やその材料の強さの理解を通して主としてその安全性に 関る学問である.すなわち,外部から部材にかかる力(荷重)の推定,部材の変形,部材の内部に生じる 応力,その応力に材料が耐えられるかの評価,破損の形態等を扱う. そのうち,材料力学I では上記に必要な基本的知識の習得をめざす. |
科目名 | 工業力学 |
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担当教官名 | 平教授 |
概要 | ほとんどの機械は動力源から動力を受けて各部品が運動し,機能を発揮する。機械の機能を正しく発 揮させるためには,構成する各部品に伝わる力や仕事を把握し,適切に設計する能力が必要である。本 講義では,機械系の力のつり合いや仕事などの動力伝達にかかわる力学の基礎的知識を付与する。 |
科目名 | 機械システム演習Ⅰ |
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担当教官名 | 一柳教授・平教授・岡畑准教授 |
概要 | 機械システム工学科の専門科目に関する演習を行い,理解を深めさせる.特に工業力学,流体力学,材 料力学などの基礎力学分野を中心に行う. |
科目名 | 工業材料 |
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担当教官名 | 機械システム工学科担当教官 |
概要 | 加速の良い車を開発する場合、重要な設計項目として軽いことがもとめられている。しかし衝突のリスクを ふまえて強度を保つ必要もある。航空機においては、近年では機体に複合繊維材料が用いられるようになった。 機械設計において、機構や形状だけでなく、材料選択は重要である。本講義では、材料選択の重要性について 理解し、金属、半導体、セラミック、樹脂等の材料特性に関する知識の習得を目指す。前半においては、結晶 構造、合金の状態図につい触れていく。後半においては、半導体、樹脂等、様々な機械材料について触れてい き、センサ等でどのような材料が用いられているか、実用的な事例についても紹介していく。 |
科目名 | 工業数学 |
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担当教官名 | 藪下准教授 |
概要 | 船舶・ロボット・自動車などの機械システムの運動を記述する運動方程式は数学的には微分方程式 である. また, 機械システムの制御の基礎となるのはラプラス変換である. さらに, 機械システム工 学科で学ぶ様々な科目で積分は必須の知識である. 工業数学ではこれらの項目を工学の観点から学 習し, 実際のものづくりに使えるように具体的な問題に適用できるようにする. |
科目名 | 機械力学 |
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担当教官名 | 平教授 |
概要 | ほとんどの機械は運動して機能を発揮するが,これに伴って振動が発生すると目的の性能を達成でき なかったり,破損や環境への悪影響をもたらす。本講義は振動問題を主として,基本的な概念,理論お よび解析に必要不可欠な基礎的知識を付与する。 |
科目名 | 熱力学 |
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担当教官名 | 川原教授 |
概要 | 熱力学は自然科学の中で重要な一部門であり,各種エネルギーおよびそれら相互間の変換について,さ らにエネルギーと物質との間の関係などについて研究することを目的とした学問である.本講義では工業 熱力学として熱機関における動力の発生メカニズムを理解する上で必要となる原理,法則,現象を学ぶ. また,これらの原理を応用した実際の熱機関や冷凍機の基本動作に関する知識を修得する. |
科目名 | ものづくりと機械要素設計 |
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担当教官名 | 寺田教授 |
概要 | 車両・船舶・航空機などの装備品は,数多くの部品である機械要素からなっている.本科目は,もの づくりに必要な機械要素に関する概論を教授し,機械要素がもつ機能と役割を4力学(材料力学,流体 力学,機械運動学,熱力学)をもとに理論的に理解し,設計に必要な基礎力を身につけることを目的と する. |
科目名 | 流体力学Ⅱ |
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担当教官名 | 一柳教授 |
概要 | 流体力学Ⅰで学習した基礎事項をもとに,流体力学Uでは流体の挙動を数理的に取り扱う.まず,二 次元理想流体において,流れの記述法,基礎方程式,ポテンシャル流れに関して述べた後,流体の粘性 を考慮に入れ,物体まわりの流れやナビエ・ストークスの方程式について講義する.さらに,航空機や 船舶などの模型実験のために必要な流れの相似則や次元解析について説明する. |
科目名 | 船舶工学 |
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担当教官名 | 藪下准教授 |
概要 | 船舶工学は,艦艇,海上航空,潜水艦などの浮体の静力学を取り扱う科目で船舶海洋工学の最も基礎と なる科目である.公式を覚え使えるようになるのではなく, 力学的に理解することに主眼に置く.また, メタセンタなどの船舶海洋工学特有の概念を理解し, その応用問題として重量物の搭載, 懸吊物の計算, 自由水, 区画浸水などを実際に計算できるようになることが本科目の目的である. |
科目名 | 材料力学Ⅱ |
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担当教官名 | 日比講師 |
概要 | 機械および構造物を構成する部材であるはり,柱,平板,曲面板,中実固体のうち,はりのたわみ,柱 の座屈などを中心に説明する. はりに関して、最も重要な曲げ応力およびたわみの基礎式を両端の支持条件(境界条件)の下で解き, たわみを求める方法について述べる.次に最小エネルギーの原理を用いると系統的に同じ結果が導けるこ とを示す.ラーメン構造を例に実用面で広く活用されている有限要素法(FEM)の初歩にも言及する.柱の 座屈についても説明する. |
科目名 | 制御工学 |
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担当教官名 | 八島教授 |
概要 | 戦車や飛翔体など高度に知能化された装備品の多くは、コンピュータによってその運動が制御されてい る。ここでは、制御工学の基礎をなすフィードバック制御理論について伝達関数法の観点から理解し、制 御系の解析手法ならびに設計法を修得する。さらに、発展的な内容として状態空間表現法の基礎を学ぶ。 具体的な例題・数値例を通して、実際の問題にも対処できる能力を養うことを目標とする。 |
科目名 | 機械製図 |
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担当教官名 | 寺田教授・北嶋准教授・本城助教・猪狩助教 |
概要 | 機械装置・部品の設計図面を理解するとともに、仕様に基づく強度計算を行い規格に従った製図をする ことは「ものづくり」において必要不可欠である。本科目では、JIS で定められた機械製図法を学び、様々 な機械部品を描く手法を習得する。さらに、「ものづくりと機械要素設計(2 学年・後期・必修)」で各自 が設計・選定したネジ、軸継手、歯車の製図を行うことにより、設計と機械製図の基礎を学ぶことを目的 としている。また、コンピュータを使った製図(CAD)の使用法を修得するとともに、CAD データを使 った解析手法として構造解析についても紹介する。 |
科目名 | 機械システム演習Ⅱ |
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担当教官名 | 川原教授・山脇准教授・松口助教・本城助教 |
概要 | 機械システム工学科の専門科目に関する演習を行い,理解を深める. 特に熱力学,機械力学,制御工学などの応用分野を中心に行う. |
科目名 | 機械システム実験・実習 |
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担当教官名 | 機械システム工学科全教官 |
概要 | 機械システムを対象とする設計・性能予測・生産加工などの様々な分野で必要になる基盤技術について 実験を行い,計測や工作に関する実習体験をさせることで深い洞察力を養わせる.また,実験については テーマ別実験の他に、専門科目で学んだ知識を生かしながら,設計・試作・評価を総合的に体験する創成 型実験も実施する. |
科目名 | 機械運動学 |
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担当教官名 | 山脇准教授 |
概要 | 機械システムを構成する機械装置は,目的・仕事を達成するために意図的に作られたものである.機 械要素の組み合わせで構成され,特定の運動を生み出すことによって仕事や作業を行っている.本科目 では機械要素により構成される機構,特にロボットで用いられるリンク機構や歯車機構が実現する運動 学について,基礎的事項を習得する. |
科目名 | 内燃機関 |
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担当教官名 | 川原教授・松口助教 |
概要 | エンジンは機械工学の原点であり、熱力学,流体力学,材料力学,機械力学など基礎学問の上に築かれた機械 工学の主要な応用である.したがって内燃機関の講義は,もの(システム)と基礎学問とのつながりを理解し, 工学の考え方を身につけるよい機会でもある.本講義は,エンジン部品や実機を用いて具体的な講義にすると共 に、エンジンの面白さを伝えるものにしたいと考えている. |
科目名 | 海上安全運用学 |
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担当教官名 | 寺田教授 |
概要 | 海上装備品の運用(操縦)に必要な知識と原理を学び,高い海技能力を養う.装備品の性能を最大限に
発揮・事故の回避・トラブル発生時の対処等,現場対応への応用力を習得する. 1.水上と水上での操縦性能(旋回性能,直進性能,停止性能の基本原理) 2.特殊航海(荒天時,風圧下,狭水道などの制限水域など特殊な状況における操船方法) |
科目名 | コンピュータ応用解析 |
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担当教官名 | 山脇准教授・本城助教 |
概要 | 近年の社会構造の変化に伴って,情報処理等,コンピュータ関連の知識は文系,理系問わずに非常 に重要なものとなってきている.多機能科学技術計算ソフトウェアであるMATLAB は,データ解析や 計算アルゴリズム,モデル作成等に広く用いられるプログラミングプラットフォームのひとつである. 本講義では,科学技術計算に必要なアルゴリズムを構築する能力を身につけることを目的とし, MATLAB の基礎とプログラミング技術を習得する. |
科目名 | 専門英語Ⅰ |
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担当教官名 | 小笠原教授(機械工学科)・本郷助教(機械工学科)・本城助教 |
概要 | これまでに学んだ一般英語は専門に関する内容が不十分であり,理工系専門で使える英語を学ぶ必要があ る.本科目では,理工系全般,機械システム工学専門に必要とされる英語を学び,科学技術に関して英語で書 かれた文献等を読んで理解する能力,機械工学に関連する基本的な文章を英語で書く能力を養う. |
科目名 | メカトロニクス |
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担当教官名 | 八島教授 |
概要 | メカトロニクスとは,メカニクス(mechanics)とエレクトロニクス(electronics)の合成された言葉であ り,1970 年代の半ばころから日本で使われ始めた.メカトロニクスは上記の定義のように機械工学と電子 工学を二本の柱としているが,そのほかにも制御・情報工学をはじめ,多くの工学・技術を集合させた総 合技術である.本講義では,メカトロニクスの基礎技術を習得するために,おもにメカニズム(機構要素), アクチュエータ(動力変換要素),センサ(検出要素),制御装置(制御要素)および実際の具体的な応用 について学習する. |
科目名 | ロボット工学 |
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担当教官名 | 八島教授・山脇准教授 |
概要 | ロボットのシステム構成や機構,二次元及び三次元空間における運動学,力制御及び位置制御法に関す る基礎知識を習得することを目的とする.特に本講義では,ロボットの運動学,静力学,動力学,運動生 成法,制御方式及び知能化について詳細に解説する. |
科目名 | メカトロ設計学 |
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担当教官名 | 山脇准教授・本城助教 |
概要 | 現代の多くのロボットシステムは電算機によって管理され,センサからの情報に基づいて状態を認識 し,行動を制御することで目的を達成している。機械システムが自立的に行動するために必要なメカト ロニクスの基礎理論を理解し,それに基づくシステム設計手法の知識を習得させる。 |
科目名 | 艦艇工学 |
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担当教官名 | 木原教授 |
概要 | 船舶工学における「耐航性・操縦性」並びに「船体構造・強度」を中心に基礎知識を習得させる. |
科目名 | 機械工作 |
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担当教官名 | 北嶋准教授 |
概要 | 機械部品を素材から製品に仕上げるには、通常各種の機械加工が施される。このうち材料の不要部分を切 り屑として除去し、所望の形状・寸法を得る切削加工は、精度と能率に優れた重要な加工法である。ここで は、二次元切削を中心に、機械工作法の概要、切削理論、各種切削加工法等について講義し、切削に関する 基礎的理論と切削加工の実際についての知識を付与する。 |
科目名 | 流体機械 |
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担当教官名 | 一柳教授 |
概要 | 流体機械は,流体エネルギーと機械的エネルギーとの変換システムの総称であり,ポンプ,送風機,風 車,油圧システムなどを指す.特に,油圧システムは,ポンプから得た流体動力をバルブで駆動し,アク チュエータを高速・大動力で高精度に制御できるため,近年,急速な進歩と普及をもたらし,その基礎知 識は航空機,船舶,車両,防衛装備などを扱う現場の技術者にとって必須となっている.本科目では,流 体力学と制御工学の基礎理論をいかに実際に適用するかに重点をおき,油圧システムとその構成要素の油 圧機器(ポンプ,バルブ,アクチュエータ,管路系など)について,多数の応用事例を示しながら詳しく 講義し,その中で学生の技術的な解決力を育むことを目的とする. |
科目名 | 創成デザイン演習 |
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担当教官名 | 北嶋准教授・猪狩助教 |
概要 | 「ものづくりと機械要素設計」ならびに「機械製図」で習得した知識をもとに、ものづくりとシステムの創成につい て、3D-CAD による演習を通じて体得する。同時に、3D-CAD ソフトを使った簡易的な応力解析や機構解析や、 デジタルものづくりのプロセスについての習得も目的とする。 |
科目名 | メカトロ設計学演習 |
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担当教官名 | 山脇准教授・本城助教 |
概要 | メカトロ設計学で学ぶロボットシステムを自立的に行動するために必要となるメカトロニクスの基 礎的な知識と技術を実践的に学ぶ。 |
科目名 | 機械システム設計製図 |
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担当教官名 | 川原教授・木原教授・松口助教 |
概要 | 機械製図では機械システムを構成する基本的な要素の設計製図を修得したが,機械システム設計製図では実
際の機械システムあるいは機械装置を統合的に設計,製図を行わせ,実務的技術,技能を体得させる.
なお,本授業では,以下の2つの課題を同時に開講するので,いずれか一つを選択する. 課題1:護衛艦の製図 課題2:エンジンの設計製図 |
科目名 | ガスタービン |
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担当教官名 | 川原教授 |
概要 | ガスタービンエンジンは第2次大戦において,ドイツと英国が戦闘機エンジンとして実用化して以来, 主として軍用機エンジンとして発展した.しかし昭和40年代に入り,民間航空機がジェットを迎えると, 瞬く間にジェット旅客機の大型化が進み,人と物の交流に革命的変化をもたらした.その後,ジェットエ ンジンは地上に降り立ち,艦艇や発電所,工場の動力源に使われるようになり,いまでは大小様々なエン ジンがあらゆる用途に使われている. 一方,自衛隊においても,陸海空を問わずガスタービンは至る所で使われており,本校卒業生がジェッ トエンジン,ガスタービンに実務上ふれる機会が多い.それゆえ本講義は,ガスタービンの作動原理と熱 流体力学的理論と実機の関係に加え,実務現場でガスタービンを扱う際に多少なりとも役に立つことを考 慮して行いたい. |
科目名 | 艦艇工学特論 |
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担当教官名 | 岡畑准教授・日比講師 |
概要 | 船舶工学および艦艇工学に引き続き,更に艦艇設計に関する事項及び高度の知識を習得したい学生に対 して開講するものである.本科目を履修することにより将来艦艇に乗艦する者および技術幹部,艦艇設 計を志す者の理論的・技術的心構えの向上が期待できる. |
科目名 | 精密加工 |
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担当教官名 | 北嶋准教授 |
概要 | 精密研削に代表される砥粒加工は,あらゆる材料を高能率・高精度に加工できる,いわゆる万能的精密 加工法として広く利用されている.近年ではIT 分野をはじめとして高脆材料の加工需要も増え,研削加 工の工業的重要性が高くなっている.ここでは,研削理論,研削加工法,各種精密加工法,精密加工に関 する基礎と最近のトピックスについて講義し,砥粒加工を中心とした精密加工法の理論と実際及びその動 向について学ぶことを目的としている. |
科目名 | 専門英語Ⅱ |
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担当教官名 | 機械・機械システム工学科担当教官 |
概要 | これまでに学んだ一般英語は専門に関する内容が不十分であり,理工系専門で使える英語を学ぶ必要が ある.本科目では,専門英語I に引き続き,理工系全般,機械工学専門に必要とされる英語を学び,科学 技術に関する英語で書かれた文献等を読んで理解する能力,機械工学に関連する文章を英語で書く能力を 高めることに加えて,専門性の高い情報を英語で発表する能力を養う. |
科目名 | 特別講義Ⅰ(工学と装備開発) |
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担当教官名 | 機械システム工学科担当教官 |
概要 | 本講義は自衛隊における装備品の研究開発に関する現状を知り,専門的知識を学ぶことを目的としてい る。卒業後幹部候補生学校を経て,自衛隊各部隊で実務につくことを目前に控えた学生が,本校で学んだ 学理や知識が将来の実務にどのような形で関わってくるかを,この講座を通して学ぶことを期待する。 防衛装備庁の各研究所等から複数名の講師を招き,リレー形式の講義を行う。 |