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防衛大学校 情報工学科
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教育目標と教育体系

    30 名程度の小人数で,講義のほか実験や実習を通じて情報工学の基礎から最先端の分野までを系統的に学んでいきます.

    コンピュータシステムで取り扱われている情報の表現方法を習得するためには,まず,周辺知識となる電気工学・電子工学に関する知識や数学的な記述方法を学習します.また機器を制御するための命令に必要なプログラミング言語も習得します.これらの基礎知識を学習した後に,より専門的なハードウエア,ソフトウエア,ネットワークに関する科目を学習します.最終学年では各自の興味に応じて,情報工学に関する最先端の技術や考え方に関する研究を個別に実施します.

    学習すべき項目は各教科目に段階的に配置され,短期間で習得できるようにカリキュラムが構成されています.各科目で課される課題や試験は標準的なレベルであり,きちんと努力していれば難なくクリアーできるように工夫されています.

2学年での到達目標

    情報工学を理解するための基礎となる周辺知識の習得が2学年での到達目標です.

    前期には,コンピュータ内での演算原理を理解するため,電子回路やソフトウエア 基礎を学びます.また必要な数学も学びます.計算機環境に慣れるため,UNIXに よる演習もスタートします.

    後期には,プログラミングを行なう際の標準的な言語であるC言語の学習が始まり ます.並行して演習も行い,さらに理解を深めます.その他に,前期に引き続き数学 やコンピュータ内の基本回路について学習します.数学希望者は,後期から数学系の 選択必修科目の選択が可能となります.

3学年での到達目標

    2学年で築いた基礎の上で,3学年では情報工学の様々な分野の知識を広く学習す るとともに,各自の興味と資質に照らして,4学年での卒業研究を見据えます.

    アルゴリズムや暗号技術,ネットワーク,コンピュータアーキテクチャ,信号処理 やロボット,人工知能,オペレーションズ・リサーチなど情報を代表するキーワード の中身について深く学習していきます.数学の専門科目もさらに幅広く学習できるよ うに配置されています.

    講義で得た知識を実際に体験するために,1年間通して実験も行ないます.前期は 2学年までに学習したコンピュータ内部の様々な回路の知識の定着を図る目的で,実 際に回路を組み動作の確認を行ないます.後期には,マイコンによりプログラミング を行い,実用的な回路実験を行なうとともに,卒業研究において実際に研究する内容 を把握する目的で各研究室でどのような研究が行なわれているかを1週間ずつ体験し ます.

4学年での到達目標

    3学年までに習得した知識を総動員して卒業研究に邁進します.卒業研究に完全 に没頭できる環境が各研究室に用意されています.また、さらに深く学習したい学 生には,多くの専門科目も開講されています.これらの科目のほとんどが選択科目 であり,卒業研究と並行して自由に選択していただいて構いません.

    卒業研究は4年間の防衛大生活を総括する科目です.むしろ,活動と呼んだ方が よいかもしれません.3学年までの授業のように,受動的に聴講し,学習し,理解 するというスタイルから,自分の知識をフル活用して,誰も答えを知らない問題の 答えを探していく活動を1 年間かけて行ないます.この活動を通じて,研究するこ との意義や方法論,成果の表現方法などを体得することが4学年の目標です.

研究科への進学

    情報工学関連技術は日々進歩しているため,最先端の技術を含む広範な情報工学の範疇を3年間で身につけることは,実際のところ不可能でしょう.また,最先端の情報工学技術に触れる機会もあまり多くはありません.4学年で配属される各研究室での卒業研究の機会や3・4学年時に実施される工場見学の機会ぐらいです.これらの限られた機会に,情報工学分野の研究により興味を持った学生は,将来,研究科学生として,再び防衛大学校で学ぶこともできます.任官後,おおむね3〜5年程度で研究科の受験機会が与えられます.研究科での教育期間は2年間で,研究科修了後に学位授与機構での審査に合格すれば修士の学位を取得することが可能です.また,研究科での研究状況と派遣元の各自衛隊の事情に応じて,研究科後期課程でさらに3年間の研究活動を行う道も開かれています.


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