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活動報告

年間活動方針
「綿密な計画と勇敢な一歩」

 2014年5月5日に防衛大学校山岳部が起こした事故から2年が経過し、現役部員でその当時活動していた者は1名のみとなった。過去、五竜岳で起こした事故に関しても、現役部員はこれまで最大限に教訓を活かすことができていたかよく顧み、山岳部として事故を二度と起こさないという決意をもち、犠牲となった者に報いるよう努力するべきである。
 また、事故後の自粛期間のため、事故依然と比べ部の技術練度は低下している。我々はこの現状を認識したうえで、謙虚な姿勢で部の向上及び目標の達成に努めなければならない。
 防衛大学校山岳部は、必然的に一般大学山岳部に比べ年間入山日数が制限されるため、実際に入山するだけでは積雪期登山を実施するに必要な練度が維持できない。よって、我々は計画、実施、反省という過程を重要なものと捉え、校友会時間の活動においても技術練成を実施するべきである。
 また、山岳部の部員数は非常に少ないため各部員の役割は非常に大きなものであり、部員にはその自覚が求められる。加えて校友会時間において大きな影響となる欠席者は確実な人員管理を実施することによって防止すべきである。

春合宿

期間:H28.3.22-3.26
場所:行者小屋、硫黄岳
目的:
 今合宿は第61期政権における最初の合宿である。CLは派遣帰国後、初めての合宿である。1,2学年に関しては同山域に第60期冬期休暇合宿で入山しており、2学年が硫黄岳への登頂を達成しているものの、新体制において同様の成果が挙げられると楽観視するべきではなく、慎重さを要する。
 積雪期に合宿を行える機会は少なく、本合宿はそのうちの一つとして非常に重要な意味を持つことを認識するべきである。

春富士合宿

期間:H28.4.16
場所:富士山
目的:
  今合宿は2学年のカッター訓練期間に行われるため、2学年は参加することが出来ない。防大山岳部における雪上確保技術は伝統的に引き継がれてきたものの、その詳細が曖昧なものになってきてしまっている。技術書に記述されている手法も多様であり、防大山岳部として統一した確保技術を制定することがより安全な登山につながると考えられる。
 また、今年度は雪稜登山を最終目標としているために確保技術が必須であり、来年度以降も岩稜帯や雪壁の通過も視野に入れるとこの時点で確保技術を制定する必要性が高い。

GW合宿

期間:H28.4.29-5.5
場所:室堂
目的:
 本合宿は1学年が参加する以前の体制で実施する最後の合宿であるとともに、積雪期での合宿がこれ以降冬まで実施できなくなるため、雪上訓練を行う貴重な機会である。一部の2学年については春合宿に参加していないため、訓練実施前によく練度を確認する必要がある。また、新体制に移行した後に徹底できていなかった躾事項(装備を濡らさない等)についても未だ改善を要するため、これらの点を本合宿で確認・是正する。
 雪上確保技術(スタカットおよびコンテニュアス)は春富士合宿において研究を行い、防大山岳部としての確保要領を策定した。これを受けて、本合宿では全部員に対して認識統一を図ることを主眼とする。

  新人歓迎合宿

期間:H28.5.14
場所:鷹取山
目的:
 本活動は新1学年が入部して、初めての活動である。そのため、部員間での交流及び親睦を図る。
 本年度の最終目標は雪稜であって登攀技術を要しないが、今後防大山岳部が岩稜帯にも挑戦できる部となれるように、新1学年には最低限の登攀技術を教える必要がある。また、2学年以上についても練度維持の必要がある。このため、本活動で登攀技術の基礎を重点的に訓練する。

丹沢合宿

期間:H28.6.10-6.12
場所:塔ノ岳、鍋割山
目的:
 本合宿は1学年が入部して最初の外泊を伴う合宿である。積雪期を見据えて、まずは無雪期において登山行動(歩行、野営等を含む)に慣れる必要がある。また、自然環境に関心を持つことも肝要である。2学年は2回目のシーズンを迎えるが、1学年に範を示す行動を取ることを意識する必要がある。3学年については積極的にリーダーシップをとり、部を牽引していく行動が求められている現状にある。

雲取山 雲取合宿

期間:H28.6.24-6.26
場所:雲取山
目的:
 本年度、夏期休暇中の合宿において3泊4日の縦走を計画している。これに備えて歩行力をつける必要がある。平日の練成は行ってはいるが、登山技術は実際に入山し経験を積むことによって得られるものである。
 2学年以上も事故以来、実際の山での歩荷訓練の経験は少なくこちらも夏合宿に向けての備えが必要である。

夏合宿1次

期間:H28.7.30-8.8
場所:剣沢、剱岳
目的:
 本合宿は防大山岳部が実施する合宿の内、休暇期間中に行うもののひとつで、登山技術の向上において非常に大きな意味をもつものである。年間計画としては、夏合宿は1学年が初めて冬山の技術を訓練する機会である。温暖な気候の下での訓練を無駄にせず、積雪期へとつなげていくことが肝要である。また、1学年は初めて長期間の登山行動をすることから、休日の合宿以上に体調管理等に留意する必要がある。
 2学年以上に部員については事故以来、経験していなかったルート(源次郎尾根等)を経験することによって、来年度以降の活動に活かすことを求められる。

夏合宿1次

夏合宿2次  夏合宿2次

期間:H28.8.8-8.14
場所:表銀座
目的:
 剱岳周辺で実施する夏合宿1次に続く合宿である。無雪期の活動としては最も長い入山日数となる。体力の向上を主な目的として、積雪期への基盤づくりを行う。日数が長いため、行動中の体調管理に努め、異常があった場合には合宿の中断も視野に入れて行動する必要がある。

八ヶ岳偵察練成

期間:H28.9.16-9.19
場所:赤岳、横岳、阿弥陀岳、硫黄岳
目的:
 本合宿は、南八ケ岳山域の偵察によって来年度以降の冬季に活動可能な山域を拡大することを主たる目的としている。また、夏期合宿の諸反省を踏まえた山行を実施することも目的としている。そのため合宿直前に再度反省事項を確認させ、認識の共有を図る。
 南八ケ岳山域を縦走することで、体力、地図判読能力等を練成する。
八ヶ岳合宿 

爺ヶ岳偵察練成1  爺ヶ岳偵察練成

期間:H28.10.7-10.10
場所:爺ヶ岳東尾根
目的:
 本合宿の主たる目的は、冬期休暇に予定している冬期合宿の目標である爺ヶ岳を偵察することにより、アクセス、地形、危険地帯等を確認し冬期合宿の計画作成と実施の資とすることにある。
また、3学年以下については偵察方法の概要を把握する機会とし、来年度以降より円滑かつ成果のある偵察を行えるようにする。

爺ヶ岳偵察練成

期間:H28.11.13-11.13
場所:仏崎、爺ヶ岳東尾根
目的:
 本合宿の主たる目的は、冬期休暇に予定している冬期合宿の目標である爺ヶ岳を偵察することにより、アクセス、地形、危険地帯等を確認し冬期合宿の計画作成と実施の資とすることにある。
また、1学年に於いては確保要領や登攀訓練を実施することで来年度以降の岩稜帯における山行の資とする。

爺ヶ岳偵察練成2 

冬富士  冬富士合宿

期間:H28.12.2-12.4
場所:富士山
目的:
 冬期休暇に予定している冬期合宿の目標である爺ヶ岳登頂に向けて、雪上における歩行訓練や耐寒訓練を行い、冬期合宿の目標達成の資とすることにある。特に、1学年に於いては初めての冬季山行となるので安全事項を徹底させ習得させる。

冬合宿

期間:H28.12.31-1.2
場所:爺ヶ岳東尾根
目的:
 1年間の活動の集大成としての冬山登山である。1学年は練度不十分として本合宿には参加しない。2学年以上は冬山に対する理解と技術を深め、来年度以降の活動の資とする。登山対象となる爺ヶ岳は標高こそ高くはないものの、積雪量が比較的多く、一部にナイフリッジも存在するため十分なルート工作が必要である。
 各学生は、本合宿が来年度の冬合宿へと繋がっていく重要な位置を占めていることを自覚し、漫然と登ることがないようにしなければならない。

冬合宿