コラム−12. ライト兄弟と風洞実験

 こちらの写真をご存じでしょうか?大変有名な写真でライト・フライヤー号が初飛行したときのものです.ライト兄弟の伝記はよく知られていますが,その中で,翼に作用する揚力や抵抗など空気力についての話をご存知でしょうか?
 ライト兄弟と,それ以前の研究者の違いの一つに空気力を緻密に測定したことがあります.彼らは最初に開発した機体が予想通りに飛行しなかったことを反省し,自分たちが参考にした当時としては最新だった翼の空力データに疑問を持つようになりました.そして,自分たちの力で信頼できるデータを得ることを決意し,空気の流れを発生させる風洞を自作しました.彼らは,この風洞を使って様々な翼の空気力を求めたのです.初飛行に成功したライト・フライヤー号(2号機)の開発には,この系統的な翼の空力データが生かされました.このような機体開発の方法は風洞実験と言われ,現在でも航空機開発で使われています.彼らの偉業は,動力付きの飛行機を開発しただけでなく,その開発手法も評価されています.

初飛行したライト・フライヤー号
1903年12月17日
(NASA Images Galleriesより)


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