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ヘリコプタ工学

概要

 ヘリコプタは回転翼航空機に分類されるとおり,ロータ(回転翼)が発生する揚力を利用して飛行する航空機であるため,狭い場所からの離発着やホバリング(空中停止)などの,固定翼航空機では期待できない自由な飛行が可能であり,警察,消防等の公共活動や報道取材,農薬散布,山岳地の物資輸送など幅広い用途で活躍しています.また,最近は,大規模災害時の広域的な防災・救命救急医療システムとして,官民をまたがり大変注目をされている航空機です.一方,自衛隊においても,性能の著しい向上とともに,もはやヘリコプタなしの作戦行動は不可能とまでいわれています.  当分野では,ロータの空気力学や動力学を実験や数値解析による性能計算,流れ場の可視化等により総合的に研究しています.

 ヘリコプタのロータ面下方には,自分自身や先行する他のブレード(翼)による渦が3次元的に積層するため,ロータの空力解析を行う際には,ブレードと渦との干渉を考慮することが非常に重要です.私たちの研究室では,運動量理論や翼素理論といった従来の解析法では困難であったこのような干渉問題を数値流体力学的手法により数値解析し,ロータの性能計算や流れ場を可視化することを行い,その成果をヘリコプタ関連の論文,学会にて発表しています.

ロータまわりの流れ場の解析例
斜面上で地面効果を受けるロータのホバリング実験

 ヘリコプタは低速域での優れた飛行性能を活かして地面近くを飛行することが多い航空機です.たとえば,救難,救急時の山岳地の斜面上や波浪で動揺する艦船の甲板上などでのホバリング飛行がその例です.このような地面上ではロータが受ける地面効果は平らな地面上とは異なることが予想されます.本研究室では,飛行安全上の観点からロータのホバリング性能に対する種々の地面効果を実験的,数値解析的に研究し,その成果を学会で発表しています.

 右図は,総合実験棟B棟のヘリコプタ実験室にあるフリーフライト実験装置を用いて行った,ロータの前進飛行を模擬した走行実験の様子です.本実験設備は,世界的にも類まれで,我が国最大級の実験設備であり,卒業研究においても様々な研究テーマに活用されています.

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問い合わせ先
防衛大学校 システム工学群 航空宇宙工学科
〒239-8686 神奈川県横須賀市走水1-10-20
Tel:046-841-3810