丸山 大介(Maruyama Daisuke) 准教授
最終学歴
2013年 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科5年一貫制博士課程修了
学位
博士(地域研究)2013年3月
「現代スーダンにおけるスーフィズムとタリーカ‐超越性・規範性・共同性‐」
教育科目等
人間学、思想と文化、基礎ゼミナール、宗教文化論、人間文化研究V、地域紛争と宗教文化
専門分野
中東地域研究
キーワード
イスラーム スーダン スーフィズム タリーカ 聖者崇敬
主要所属学会
日本中東学会 日本オリエント学会 日本文化人類学会 Sudan Studies Association
著書・論文等
1. 「初期マートゥリーディー学派神学におけるワリー論」(『イスラーム世界研究』、第1号第1巻、2007年)
2. “Sufism and Tariqas Facing the State: Their Influence on Politics in the Sudan”(Orient, 56, 2011)
3. “Seeking Articulation between Sufi and Salafi: Doctrines and Education of al-Tariqa al-Rukayniya in Sudan”(『日本中東学会年報』、第29巻第1号、2013年)
4.“Clashes, Conflicts and Contradictions: The External Policies of Sufi Tariqas in Contemporary Sudan”(『上智アジア学』、第31巻、2013年)
5. 「現代タリーカにおける規律と倫理−スーダンのカーディリー・アラキー教団を事例として−」(小杉泰(編)『環インド洋地域における宗教復興・テクノロジー・生命倫理』、京都大学イスラーム地域研究センター・京都大学現代インド研究センター2013年)
教官からひと言
宗教と聞くと暴力や紛争といった軋轢や対立を促す元凶と捉える方がいるかもしれません。他方、宗教は異なる背景を持つ人々をつなぐ媒介となったり、不安や苦難から人々を救う役割を果たしたりもします。宗教を肯定や否定に代表される二元論で分断したり、個人の内面の問題に矮小化したりしては充分な理解は望めないでしょう。まずは、宗教が有する多面性をひとつひとつ注意深く探究しようとする姿勢を持つことが肝要です。
宗教の理解にはたくさんの「カン」との出会いが待っています。さまざまな宗教の理解を通じて、自分たち以外の世界にも目を向けられる豊かな「感」受性を養う。「寛」容な気持ちで異なる信仰を持つ他者と寄り添いつつ、他者との比較を通じて自らの宗教理解を省みる。こうした経験は従来の見識を補「完」するだけでなく、ステレオタイプに囚われない幅広い宗教「観」の「涵」養につながるはずです。「宗教とは何か?」、「宗教の現代的な意義とは何だろうか?」という問いについて一緒に「かん」がえてみませんか?