轟 孝夫(Todoroki Takao) 教授

最終学歴

1999年 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程哲学専門分野修了

学位

 博士(文学)(2002年9月)
 「ハイデガー哲学の根本問題」

教育科目等

 人間学、思想と文化、哲学研究、基礎ゼミナール、地域思想論、現代思想、人間学研究V、多文化社会論、卒業研究

専門分野

 現象学、解釈学、実存思想、近代日本思想

キーワード

 ハイデガー、フッサール、西田幾多郎、京都学派、テクノロジー

主要所属学会

 日本哲学会、日本倫理学会、日本現象学会、実存思想協会、西田哲学会

著書・論文等

 1.ハイデガー『存在と時間』入門(講談社現代新書、2017)

 2.存在と共同――ハイデガー哲学の構造と展開(法政大学出版局、2007)

 3.ハイデガー「黒ノート」のメタポリティーク論(『現代思想』2月臨時増刊号、総特集ハイデガー、2018)

 4.Was bedeuten Heideggers Aeusserungen ueber das Judentum in den "Schwarzen Heften"? (Heidegger-Jahrbuch 11, 2017)

 5.Staat und Technik bei Heidegger und in der Kyoto-Schule (Heidegger-Jahrbuch 7, 2013)

教官からひと言

 私たちは現在、どのような時代に生きているのだろうか。

 私たちの世界はどこへ向かっているのだろうか。

 私たちの生き方は、意図しようがしまいが、今述べた問いに対する何らかの答えに基づき、つまりその答えの表現そのものです。

 科学技術の発展が自然や人体の操作可能性を限りなく高めていき、また私たちはそのことによる生活の利便性の向上をつねに期待しています。今日では、こうした現実を前提として、その促進に何らかの形で参与することが、私たちにとってほとんど選択の余地のない生き方となっています。

 哲学はこのような現実の手前で立ち止まって、その意味を考えます。それは上述の基準からすれば、無益な活動、ないしはそもそも不−活動にしか見えないでしょう。しかし、私が主な研究主題としているドイツの哲学者マルティン・ハイデガーは次のように述べています。「思索は思索することによって、行動しているのだ。この行動はおそらく、もっとも単純で、同時にまたもっとも高貴なものである……。」(「ヒューマニズムについて」)

 人間文化学科でこのような「考える」場を皆さんと形作っていければと思っています。


 私の研究については、以下もご参照ください。

  「なぜ日本人はこんなにハイデガーが好きなのか、その「もや」を晴らす」

   http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52387

  「結局ハイデガーは『存在と時間』で何を言いたかったのか」

   http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53017


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